大行寺(だいぎょうじ)山/標高957m

熊本県中央町と泉村の境にある山。山頂東側に「釈迦院(金海山釈迦院)」と呼ばれる寺院があり、山そのものを釈迦院と通称することもある。釈迦院の正式な名は「西比叡金海山大恩教寺」。
開山の歴史は古く、延暦十八(799)年、桓武天皇の病気平癒の功績を認められた奘善大師によって開かれたとされる。開基当時は周辺に75の寺院が建てられ、信者で賑わったという。その後、天正年間(1588頃)に宇土城主小西行長によって焼かれ廃墟となったが、加藤清正の子、忠広によって山門(左画像)が再建された。その後本堂、客殿が再建され、現在の姿となる。
中央町坂本から釈迦院へ上る石段の道は、その昔「御坂」と呼ばれた表参道で、観光資源として石段による復元が計画され、昭和63年に完成したもの。石段の数は3333段で、現在のところ日本一を誇っている。使用した石材は国内外から取り寄せたもので、所々に石の産地を示す標柱が立てられている。
石段を上りきった先に展望所があり、西側(熊本平野、島原半島)の眺めがよい。

九州道・御船ICを下りて、国道445〜443号線を経由、中央町坂本の石段上り口に到着。
何もない山の中に突如現れる有料駐車場(300円)と土産物店。誰もいないかと思っていたら以外と賑やか。小さな子供が一緒の家族連れも多い。
石段頂上までの所要時間は、ゆっくりで90分、頑張って60分、早い人なら40分とのこと。
参道は石段ばかりが延々と続くのではなく、所々で平坦な場所があり、東屋なども建てられている。水場は2〜3ヶ所、トイレは1ヶ所設けられている。
道の両脇はスギ・ヒノキの植林帯。天気が良く、木漏れ日がまぶしい。(左)の建物の手前に、山形県の羽黒山(2446段)を抜いた「日本一石段」の大きな標柱が立つ。
3333段目、石段頂上に到達。思ったほど時間はかからず、40分くらいで全員ゴール。
右から2番目の石碑の画像、右は細川熊本県知事(当時)、左は中曽根首相(当時)の筆によるもの。
ここからは、約1km先の釈迦院に向かう。途中でデジカメを置き忘れたというめたろ〜さんは、一足先に下山。
(しかし、下山後に何やら秘密トレーニングを行っていた模様・・・)
(左)石段頂上の少し上にある展望台。この日は空がかすみ気味で遠望ははっきりしなかった。

釈迦院までの道は少し下り気味の石畳。右手(南西?)の展望が良い。遠くの山の間から、さらに標高の高そうな山が頂上をのぞかせていたが、何という山かは分からなかった。
市房山・・・ではないことは確か。

2体の丹塗りの仁王像が建つ山門をくぐり、釈迦院境内へ入る。本堂内は撮影禁止。
本堂の裏からは徒歩10分ほどで大行寺山山頂に行けたらしいが、今回は知らずに引き返してしまった。ガイドブックによると、コンクリート造りの展望台があり、石段頂上と同じく西側の展望が良いとのこと。