大山寺
(鳥取県西伯郡大山町)
中国地方最高峰、大山(1729m)は、奈良時代に金蓮上人によって開かれた霊場であり、 三朝町の三徳山、赤碕町の船上山とともに「伯耆三山」の修験場として栄えてきた。 最盛期には西明院谷、南光院谷、中門院谷の3院谷に42坊を数え、 僧兵の数3000人余。比叡山、高野山と肩を並べ、治外法権の天領として栄華を極めた。
その後、明治初年の廃仏毀釈によって急速に衰退し、現在は11の寺院を残すのみとなったが、 かつての繁栄の名残りは、今も大山寺境内や参道の端々に残されている。


(左)大山寺山門。門をくぐると両端に地蔵尊の並ぶ石段が本堂まで続く。
(中・右)大山寺本堂。大神山神社への参道が左手より続く。


(左)境内の片隅にある宝牛。一つの願い事を念じながら牛を撫でると、願いが叶うという。
(中)大国主命(オオクニヌシノミコト)を祀る大神山神社奥宮。
神仏混淆の時代は、大智明権現の本殿とされていた。
(右)大山寺境内より大山頂上部を仰ぎ見る。