2001・8月 北アルプス紀行

第3日・・・3ピーク縦走・槍ヶ岳遠望〜鏡平小屋
登山日・天候 2001年8月25日(土)・晴のち曇(一時霧) 
行程 双六小屋出発(05:40)〜三俣峠(07:15)〜三俣山荘(07:40)〜鷲羽岳山頂(09:05) 〜三俣山荘(10:30)〜三俣峠〜三俣蓮華岳山頂(12:10)〜双六岳山頂(13:35) 〜双六小屋〜(小池新道)〜鏡平山荘(16:25)・泊   
前夜の打ち合わせの結果、双六小屋より鷲羽岳まで3つのピークを踏みつつ往復、双六小屋 からそのまま下山を開始し、下山路途上の鏡平山荘で1泊という行程に落ち着いた。
昨日同様の長丁場だが、午前中は上天気に恵まれ、雄大な眺めを満喫。
また鏡平山荘では、翌日の下山を前にして、 予期せぬ嬉しいイベントも待っていた。  
 


(左)早朝、雲海に浮かぶアルプスの山々(双六小屋前にて)
(中)チングルマと鷲羽岳 (右)三俣蓮華岳

鷲羽(わしば)岳/2924m

黒部川源流を擁する秀峰。山頂下の火口湖「鷲羽池」(旧称"竜池")越しの槍〜穂高稜線は 絶好のビューポイントとして知られる(左画像)。
「日本百名山」によると、この山の旧名は「竜池ヶ岳」または「東鷲羽岳」といい、 現在の三俣蓮華岳を本来は「鷲羽岳」と呼称していたという。あるとき名前を取り違え られ、そのまま現在の呼び名が定着してしまったらしい。


三俣山荘手前から望む鷲羽岳。俗にいう「大鷲が羽を広げた姿=鷲羽岳」どおりの威容。
山頂へのアプローチは、岩だらけの急坂をジグザグに登らされるハードなもの。
周囲のすばらしい展望や鷲羽池に元気づけられ、ひたすら山頂を目指す。


山頂に到着。すばらしい天気、そして360度の眺望。
槍・穂高をはじめ、笠ヶ岳、黒部五郎岳、薬師岳、水晶岳 ...等々、北アの名峰がずらり。


いくら眺めても飽きない展望の山頂を後にし、急坂を三俣山荘へと下る。
新旧鷲羽岳に挟まれ、眺望と水に恵まれた山小屋だが、現在廃止〜取り壊しの危機に 直面しており、小屋内には反対署名を集めるための記帳簿が置かれている。
これからこの方面に出かける方は、ぜひご協力を。


三俣峠まで戻り、高山植物が咲く岩の間を抜けて三俣蓮華(みつまたれんげ)岳山頂へ。
標高2841m。富山・岐阜・長野3県の境をなし、「鷲羽」の名こそ奪われたものの 堂々たる山塊。

しかし、山頂に到着すると先ほどまでの上天気はどこへやら。
暗い雲が空を覆い、笠ヶ岳方面からは霧の壁が一気に立ちのぼる。
記念撮影も早々に切り上げ、白いもやに包まれた縦走路を双六岳へと足早に向かった。


斉藤(滋)、伊藤は途中の分岐から往路の巻き道に下り、一足先に双六小屋へ。
あとの3人は双六(すごろく)岳ピーク(2860m)を踏み、広々とした山頂部から 小屋への道を一気に下る。

双六小屋で先着の2名と合流、小池新道を鏡平小屋へと向かう。
新穂高温泉と双六岳を結ぶ道。かなりの急勾配のため、ほぼ下りとはいえ疲れた足や膝への 負担が大きい。
途中、鷲羽岳・水晶岳を目指し(この日は双六小屋泊)急坂をひた上る田中(志) さんとすれ違う。

2時間近く坂を下り、ようやく鏡平(かがみだいら)小屋に到着。ここの名物は「かき氷」。
この小屋の主で、斉藤(滋)さんが長年のファンだという写真家、小池潜(ひそむ)さんが たまたま同宿。
絵葉書(もちろん本人の作品)にサインをいただいた。
鏡平小屋URL ... http://www.sugorokugoya.com/kagami/top.html

夜は「飛騨高山歩こう会」主催の、スライドによる山野草の勉強会。
方言丸出しでユーモアあふれる話を交えての、楽しいひととき。
しかし、会のメンバーがこの小屋にたくさん宿泊したため、寝床はハイシーズン並み?の
「敷き布団3枚に5人」という狭苦しさ。山行3日目にして初めての寝苦しい夜となった。

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