ブナやミズナラの生い茂る急坂を上りきると登山道は一時平坦となる。 しばらく進むと、道端にトタン屋根の小屋。椎茸でも栽培してるのだろうかと覗き込んだら、 薄暗い小屋の中から大きな仏像がこちらをにらみ返す。ここが「地蔵堂」であった。 「単独行」の登山家、加藤文太郎(1905-1936)が氷ノ山登山の際に寝泊まりしたという地蔵堂。 もっと由緒ありげなお堂を想像していたのだが、なんとも・・・。 それとも、改築のための仮の住まいなのだろうか? |
ブナの巨木が並ぶ尾根。強い風が木々の枝を揺らし、時に大きなうなりをあげて吹き抜ける。
(右)晴れていれば、氷ノ山が眼前にそびえている、はず。
霧雨にけむるコシキ岩(左) 薄もやに包まれた登山道は幻想的な美しさ。
これはこれで悪くないが、やはり青空がいい。
山頂に到着。風が強く、雨粒も大きくなりはじめた。当然の事ながら眺望なし。
この直後カメラが故障し、撮影もできなくなった。来た道を急ぎ足で引き返す。
いつの間にか雨をしっかり吸い込んだ道は、非常に滑りやすくなっていた。