山名/標高 弥山(みせん)/530m
登山日・天候 2002年12月1日(日)・晴
行程 宮島中学校(11:50)〜包ヶ浦自然歩道入口(12:15)〜博打尾(12:25)〜 かや谷駅(13:00)〜獅子岩駅(13:15)〜弥山山頂(13:40)〜弥山原始林〜 紅葉谷公園(14:30)〜宮島桟橋(14:55)
日本三景のひとつ「安芸の宮島」の主峰。
古来より島全体が神域として保護され、 厳島神社の背後に広がる原始林は学術的にも貴重なもの。また、平清盛や毛利元就など、 歴史上の人物ゆかりの地として数多くの史跡や文化財を抱えている。
1996年12月に世界文化遺産に登録された。


クロスカントリー大会終了後、会場の宮島中学校から舗装路を上り、紅葉谷方面へ。
「包ヶ浦自然歩道入口」の看板を見て山道に入り、階段のつけられた急坂に取りつく。
日本屈指の観光地の中にあるとは思えない、静かな登山道。他に出会う人もいない。
(右)背後に瀬戸内の景色が大きく広がりはじめると、博打尾(ばくちお)は近い。

風雨こそ治ったとはいえ、深い暗闇の中を、二千余の毛利軍は険しい山道をよじ登り 包ヶ浦からやっとこの尾根にたどりついた。
元就は傍の兵にこの地の名を尋ねて、博打尾と聞くと、
「昔、源義経は勝浦に上陸して平家に勝った。今、吾等はこの博打尾にのぼった。 博打もうつもの、この戦はもはや打ち勝った!」と将士を励ました。
一方、陶晴賢は、これを夢にも知らず、本陣を五重塔のそびえる「塔の丘」に置き、 毛利軍の上陸を待ちかまえていた。
こうして弘治元年十月一日未明、日本三大奇襲戦の一つといわれる「厳島合戦」 の幕が切っておとされた。
(博打尾・案内板より抜粋)


博打尾の先も険しい上りが続く。マラソンで疲れた足は思うように動いてくれない。
(左)博打尾より海辺を見下ろす (右)広島湾を遠望


ロープウェイ・かや谷駅。登山道の矢印は建物下の狭いトンネルに続く。 入口の高さは1mにも満たない。
トンネルを抜けるとまたも急峻な岩場。隣をロープウェイのゴンドラが行き来する。
(右)獅子岩駅に到着。ここから山頂までは約1kmの舗装路。観光客が多く賑やか。


観光客に交じって遊歩道を歩く。獅子岩の周囲には沢山の猿がいたが、山頂付近では 全く見かけなかった。
(中)弥山本堂(求聞持堂)。1991(平成3)年の台風19号で倒壊後新築された。
(右)弘法大師の焚いた護摩の火が1200年間燃え続けているという、 不消霊火堂(きえずのれいかどう)。
堂内の霊火の上には大きな茶釜が掛けられており、その中で沸かしている霊水を 飲むことができる。


本堂からさらに階段を上り、巨岩の立ち並ぶ弥山山頂広場に到着。
広場の一画に展望台があり、屋上からは360度にわたる瀬戸内海の展望が楽しめる。