山名/標高 弟見(おととみ)山/1085m

野道山より望む弟見山(左)と莇ヶ岳(右)
(02.10.16)

登山日・天候 2003年4月22日(火)・晴
行程 林道屋敷線分岐(08:55)〜林道屋敷支線〜終点よりヤブ漕ぎ〜莇・弟見稜線(11:15)〜展望地(11:25) 〜山頂(12:40)〜(折り返し)〜林道分岐(14:20)
島根県柿木村、山口県周南市(旧鹿野町)、徳地町に裾をおろす山塊。南の稜線伝いにそびえる 莇(あざみ)ヶ岳(1004m)とは兄弟の山とされ、少し背の高いこちらが「弟を見る山」、 莇ヶ岳の別名を「兄見山」という。林道莇線より莇ヶ岳南斜面を上り、稜線を伝って2山の山頂を 往復する縦走コースは、莇山頂よりブナ林(主に島根県側)〜背丈ほどのササ漕ぎを経て、 弟見山頂手前では西中国山地から長門山地までを一望する、変化に富んだルートで人気が高い。
なお、この山塊からは、島根県側に白井谷川、右ヶ谷川、山口県側に屋敷川、小河内川が発しており、 それぞれ高津川(島根県益田市)、錦川(山口県岩国市)の源流となっている。中〜下流域で それぞれの川の恩恵にあずかっている人にとっては、決して無視することのできない山である。

注 意

今回利用した「林道屋敷支線」からのルートは、途中から踏み跡がほとんどなくなり、ヤブ漕ぎを 余儀なくされます。初心者の単独行は絶対に避け、利用する場合は自己の責任において安全第一で 行動してください。


今回のメンバー・・・斉藤(宗)・小川・和崎の3名
国道315号線を鹿野から徳佐に向けて北上し「錦川源流の町・鹿野」の看板を見て右折、
林道屋敷線に入る。最初は舗装路だが、やがて砂利道となり二又に分岐。ここで車を降りる。
まず左の本線を進むが、途中で道を見失いUターン。仕切り直して支線の方に入る。


この支線は自動車が通れそうな道幅のまま、かなり奥まで延びているが、建設途中で
放棄されたのか、崖崩れや道路の崩壊は修繕の気配もなく、、路上の草木はのび放題。
高度を稼ぎながらしばらく歩くと、道は急に狭くなりパッタリと途切れる(木の幹に黄テープ)。
ここから斜面に取りつき、微かな踏み跡とテープを頼りに稜線まで直登。滑りやすいので注意。


(左)今回、帰路もこのルートを利用するため、木の枝や幹に入念にテープを巻いておく。
(中)この直登ルートは大半がヤブ漕ぎ。ササの勢いが増す夏場は利用しない方が無難。
(右)ササの間にブナの木が目立つようになると、莇〜弟見稜線への合流ポイントは近い。


(左)ブナ林の向こうに莇ヶ岳山頂部が顔を出す。
(中)稜線の縦走路に出る。画像では判りにくいが、道端の2本の木に黄色いテープが巻かれており、
その間に今回利用ルートの出入口がある(莇から弟見に向かう場合、進行方向の左側)。
(右)この縦走路も決して歩きやすくはないが、ここまでのヤブ漕ぎルートに比べれば・・・


今回初めて気がついたが、弟見山にもカタクリの花が多い。
この日は天気も良かったので、ほとんどの花が満開状態。元気にうつむいていた(?)


山頂手前、少し開けた場所で振り返ると、約220度の大パノラマが広がる。
この日はかなり遠くまで見通しがきき、東に羅漢山、南に大平山、西には鳳翩山、男岳、桂木山の彼方に
萩の海や青海島の入江まで浮かんでいた。この位置から山口県のほぼ半分を一望したことになる。


(左)先日登った平家ヶ岳の稜線がくっきり (右)徳地から防府にかけての山並み


(左)莇ヶ岳の下に、いま上ってきた林道が黄緑色(=新緑)の線ではっきり確認できた。
(中)西北西の方向、野道山の先に長門山地の稜線。目を凝らすとその先に青海島が浮かぶ。
(右)展望地から5分ほどで山頂。展望はあまりない。すぐに折り返してもとのヤブ道を下った。