山名/標高 鬼ヶ城(おにがじょう)/620m
狩音(かりおと/かろうと)山/577m
登山日・天候 2004年10月6日(水)・晴
行程 登山口駐車場(12:40)〜鬼ヶ城・狩音山分岐(13:15)〜鬼小屋(13:20)〜鬼ヶ城山頂(13:35)〜(折り返し)〜鬼ヶ城・狩音山分岐(13:50)〜狩音山山頂(14:05)〜(折り返し)〜登山口駐車場(14:55)
下関市と豊浦町の境にそびえる山で、現時点では下関市の最高峰(合併後は、豊田町の華山が最高峰か?)。
山の中に鬼の岩屋があったと伝えられているほか、豊浦町には片目を矢で射られた鬼が山中で絶命したという伝説も残されている。これら鬼にまつわる言い伝えが山名の由来。山の周辺にはタタラ製鉄や銅山などの遺跡が点在しており、鬼=金屋職人とも考えられている。
また、山の中腹、標高300m付近で石塁が発見され、これが「日本書紀」に記述のある「長門の城」ではないかとも言われている。
山頂の展望は良く、響灘から九州、瀬戸内海から山口県西部の山々を一望できる。

下関市から県道244号線を北上、竜王山の吉見登山口、吉見温泉を過ぎて豊浦町に入り、右手に立つ「鬼ヶ城窯」と「鬼ヶ城山登山道入口」の看板手前の細い道(舗装路)を行き止まりまで進むと登山者用駐車場につく。ここから標識に従って登山道に入る。
登山道は良く踏まれており歩きやすい。
歩き始めは平坦だがすぐに傾斜がつきはじめ、周囲の眺めが杉林から雑木林に変わると、上り一辺倒のジグザグ道となる。ペースに気をつけながら上ってゆくと、やがて鬼ヶ城・狩音山分岐の標識が立てられた鞍部に到着。
まずは「695m/20分」の鬼ヶ城へ・・・ん、これは標高ではないの?
木漏れ日が気持ち良い尾根道を5分ほどで「鬼小屋」に到着。地元の中学生が建てたという小屋は現在建て替え中。側の桜の木?に括り付けられたフクロウが登山者をじっと見つめている。
鬼小屋を過ぎると、山頂へ向けての最後の急登。雨が降る日は滑り落ちそうな急傾斜を、木の枝や岩を頼りに上りきると、鐘のつけられたピッケルのモニュメントが印象的な鬼ヶ城山頂へ到着。展望は確かに360度だが、足下の草や灌木の丈が伸びて眺めを遮りはじめていた。
少し休んで、狩音山への分岐に戻る。

山頂からの眺め。ヤブで見えにくい竜王山(左)。ススキ越しの海(上)は風情がある。
狩音山分岐標識。はて、鬼ヶ城(695m)よりも高い標高で、所要時間が5分短いとは???どうやらこの数字は距離を示しているらしい。「狩音山797m」の下に誰かが標高を書き加えていた。
縦走路は台風の痕跡が至る所に残っており、倒木が道をふさいで歩きにくい。
狩音山山頂。西にわずかに海が見える程度で眺望はなく、座って休む場所もないのですぐにUターン。帰りの縦走路では、木々の上から鬼ヶ城の山頂部が顔を出していた。

疲れた足を引きずって下山した後は吉見温泉センターに入浴。