山名/標高 二ツ(ふたつ)岳/1258m
登山日・天候 2005年4月29日(金)・晴 
行程 赤川登山口(14:00)〜作業小屋跡〜富野尾追分(15:15)〜二ツ岳八幡(15:25)〜南峰分岐〜山頂(15:50)〜南峰分岐(15:55)〜南峰(16:05)〜(折り返し)〜赤川登山口(17:20)
宮崎県日之影町と高千穂町の境界にある山。その名のとおり山頂部が2つに分かれた双耳峰で、周囲の山からはもちろん、ふもとの渓谷や林道からもよく目につく。南・北2つのうち北峰を山頂としているが、南峰の方が標高は少し高い(1260m)。
山中に観音が祀られ信仰を集めていたことから、日之影町、高千穂町それぞれに登山道が設けられている。日之影町からは見立地区の赤川集落(ガイドブックには"民家が2軒ある"と書かれているが、見あたらなかった)から沢をつめて上って行くルートが用いられてきたが、近年、同じ見立地区の煤市集落から山頂下部まで延びる林道が建設され、これを利用すると歩行30〜40分程度で山頂に立つことができる。また、この林道を利用すると二ツ岳北方の乙野山(1101m)にも登ることができる。
この見立地区からの登山道は、日之影川沿いの県道6号線からそれぞれ標識に従い林道に入って行くことになるが、標識にはどちらのルートかの明記がされていないので、事前に地図等で確認する必要がある。ちなみに赤川からの登山道入口は、日隠林道への渡り口となる中村橋のすぐそば(北に100mほどの位置)である。

お姫山からの眺め(2005.04)。左の南峰の方がやや高く見える。

今回のメンバー・・・斉藤夫妻、田中(善)、伊藤、秋富、和崎の6名。
メインは翌30日の大崩山地縦走だが、この日は前哨戦ということで近くの二ツ岳に登ることにした。最初は赤川と間違えて煤市の林道に入ってしまい迷った末引き返す羽目に。お目当ての赤川林道も非常に狭く荒れた道で、不安を感じつつ登山道に入った。
丸太を束ねた細い橋を伝って沢を渡り、少し上ると右手に金網の張られた果樹園(梅?)が現れる。その先は主稜線まで植林帯が続く。
植林帯に入ると、一部に日当たりの良い岩場や苗木の丈が低く見晴らしの良い場所もあるが、大部分は暗い林の中のジグザグ道。途中には崩壊した作業小屋が放置されており、陰鬱な雰囲気。その先にはこれまた壊れかけた木の梯子が立てかけられた岩場。
延々と続く上り。帰って調べてみたら、登山口から山頂までの標高差は800m近かった。きついはずである。
ようやく植林帯を抜け出した・・・ところが広い林道。「二ツ岳登山口 200m先階段より」の看板が立っている。
先ほど引き返した煤市林道の行く先がここだったらしい。なんとも興ざめな気分で林道を歩く。このあたりが「富野尾追分」で、高千穂町上岩戸からの登山道との合流点になっていると思われるが・・・確認できなかった。
右手には古祖母山が大きくそびえ、その奥に障子岳の岩稜が連なっている。
セメントで固められた階段を上り、再び登山道へ。ここからは新緑のきれいな自然林となり、所々にアケボノツツジも花を咲かせている。
道は相変わらずの急登で展望もきかない。
山頂近くにヒカゲツツジの群落があった。シャクナゲのような葉の先に黄色い花が咲くこのツツジは二ツ岳が名所らしく、ツアーも企画されているらしい。あの林道にマイクロバスが入るかどうか疑問だが。
南峰との分岐を過ぎて間もなく山頂に到着。北側に展望が開け、祖母〜傾の稜線を大きく一望できる。アケボノツツジも生えているが、花の咲き具合は今ひとつ。

山頂(北峰)からの眺め。この位置からは祖母山の本峰は隠れて見えない。
帰りがけに、単独で南峰まで往復してみた。すぐ隣とは言え上り下りとも急坂で息を切らしながら頂上へ到着。
南峰のピークは木々に覆われて眺めはほとんどないが、アケボノツツジはこちらの方が多く、花も満開だった。少し休んでから、下山をはじめているメンバーの後を追った。

下山後は日之影町の民宿「河鹿荘」へ。翌朝は5時30分出発とのことで早々と床についた。