4年ぶりの伊源谷コース。 登山口は変わりないものの、昨年の市町村合併で住所が変わり、今やここも益田市。 林道終点から、川の上に渡された鉄板の橋を渡り登山道へ入る。しばらくは広く整備された一本道が続く。 |
前回は出来たてだった「不伐の森」コースは新ルートとして分岐点に看板が立てられていた。 上りでは従来のコースを利用。沢を渡り、自然林の中を尾根伝いに上ってゆく。 |
伊源谷の森は深く、植生は豊かでブナ以外にもたくさんの木が生えている(何の木か判別はできない・・・)。野草や花も多い。 登山道の中ほど、広葉樹に混じって均等に立ち並んでいる杉の木は、植林されたものではなく自生種だという。 | |
上りがおよそ半分を過ぎた頃、木々の間からぬっと姿を見せる「大天狗岩」。岩の上からは北東から南東にかけて大きく展望が開ける。
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大天狗岩からの眺め、その1(北東〜真東) |
大天狗岩からの眺め、その2(真東〜南東) |
大天狗岩から少し上ると、伊源谷の主のような「狼岩」が姿を現す。(左) ここから先はササが地面にかぶり気味で足元も滑りやすい。ほぼ真っすぐの道だが、踏み跡を確認しながらゆっくり上る。 傾斜が緩やかになるとすぐに森が途切れ、視界がパッと広がる。 ここが安蔵寺山の展望台で、眼前には北東から北西にかけて(約200度?)の雄大な眺めが広がる。 |
展望台からの眺め(北西〜真南)。青野山、十種ヶ峰が意外に近く見えるのにちょっと驚く。 |
展望台の真東〜南東にかけて、冠・寂地山塊が大きく稜線を広げる。あの山々のこちら側まで益田市になっているということが、いまだにピンとこない。 寂地山から手前左に下りてくる尾根が一度盛り上がっている(寂地山と広高山の間)ところが島根県の最高峰、額々山。実際には「峰」というより単なる「最高地点」のような場所らしいが。 遠くに見える山々を同定するのに時間を忘れ熱中する。安蔵寺山の実際の頂上は狭く見晴らしもきかないので、ここで昼食にした。 |
昼食後移動した山頂には団体客が押し寄せ、記念写真を撮るすき間もない。 早々に退散し、下山ルートの入口を確かめつつ北峰まで移動。折り返して新・新ルートを下ることにした。 (右)「安蔵寺」の名の由来といわれる寺屋敷跡。群生していたコバイケイソウはササの間に埋もれてしまい、植生回復のため周囲にロープが張られている。 |
下山ルートは、以前は北峰の手前に開かれており、そこから尾根を急降下して不伐の森〜伊源谷へと続いていたが、何らかの理由で頂上部の経路が変更され、現在は中峰と寺屋敷跡の間から出入りするようになっている。 道は広く刈り払われ、標識もつけられており迷う心配はなさそうだが、前半の下り道は緩やかな傾斜のトラバースルート。記憶していた道と全然違うので少し心配するが、途中から以前の尾根伝いの急坂と合流し、一気に下りはじめる。 |
(左)互いに枝を絡ませ、まるでダンスでも踊っているような2本の木。♪Shall We Dance... 樹齢数百年の巨木が立ち並び、頭上遙かに枝を広げる「不伐の森」。匹見町が益田市に変わっても、先人の不伐の思いだけはずっと引き継いでもらいたい。 |