山名/標高 比婆(ひば)山
 池ノ段(いけのだん)/1279m
 御陵(ごりょう)/1264m
登山日・天候 2005年5月22日(日)・曇のち雨 
行程 県民の森スキー場(09:00)〜展望園地(09:25)〜立烏帽子山駐車場(10:00)〜池ノ段(10:15)〜越原越(10:35)〜御陵(11:00)〜県民の森スキー場(12:10)


毎年参加している「比婆山国際スカイラン」だが、今年は何となく山歩きと写真撮影がしたいという気分でレースの方はパス。
開会式前の県民の森を後にし、マラソンコースを逆回りに、広い遊歩道を展望園地へ向かった。
(上)展望園地からの眺め。

立烏帽子駐車場まで上って来ると周囲は霧で、マラソンのスタート(10:00)に合わせたように雨粒が落ち始めた。
立烏帽子山頂はパスし、脇道を抜けて池ノ段へ。こちらも霧に包まれ山頂は360度真っ白。
すぐに御陵方面へ下り、森の中へ入る。
2002年のスカイラン以来、3年ぶりに再会した「霧のブナ林」。

いちばん写真に撮りたかった風景(そしていちばん走りたくなかったコンディション!)にちょうど巡り会ってしまったのは、まったく幸運というほかない。夢中でカメラを構え、シャッターを押し続けた。
野鳥の声が霧を裂いて鋭く響きわたり、また霧の中へ吸い込まれて行く。新緑と地面を静かに叩く雨音に混じって、木々の深呼吸が聞こえてきそうな気がした。

(左)霧の海に触手を伸ばし漂っている生き物のような、異様なシルエットの門栂(もんとが)

(右)霧に包まれいちだんと神秘的なたたずまいの御陵。


霧の中から現れ消えてゆくランナーたち。視界が悪く、寒く、足が滑る。登山マラソンとしては最もイヤな状況である。
写真撮影に必死のあまり、烏帽子山から出雲峠を回って下山するには時間不足となってしまった。
御陵と烏帽子山との鞍部に県民の森への下山ルートがあるので、ここから下ることにした。
はじめて通る道だが、この道沿いにもブナの巨木が多い。撮影のためにしばしば足を止めることとなった。
下山路は途中でスキー場ゲレンデに出る道と、森の中をさらに下ってキャンプ場に出る道に分かれる。
標識の立つ分岐から、スカイランのゴール地点となるスキー場方面の道を選び、少し進むと森を抜け草原の斜面(雪のないゲレンデ)に出る。
リフトのぶら下がった殺風景な斜面(下から想像するよりも急角度で長い)を下り、ゴールに到着。