山名/標高 阿蘇(あそ)山
 高岳(たかだけ)/1592m
 中岳(なかだけ)/1506m
登山日・天候 2008年6月7日(土)・曇ときどき晴
行程 仙酔峡駐車場(11:05)〜仙酔尾根〜高岳山頂(12:50)〜中岳山頂(13:20)〜火口東展望所(13:40)〜仙酔峡駐車場(14:20)

仙酔峡から阿蘇高岳に登ったのはつい最近のような気がしていたが、調べてみると7年も前のことだった。
仙酔峡周辺のミヤマキリシマはほとんど落花し、花目当ての観光客はほとんどいないが、駐車場は平日の割に車が多い。仙酔尾根を見上げると、岩尾根を上っている登山者がアリの行列のように小さく見える。
高岳登山道は、園地を抜け岩尾根に取りつき、あとはペンキの印に従いひたすら上を目指して上ってゆくだけ。
実に単純だが、岩場の上りは自由度が高く、登山道として歩けるエリアが広いので、渋滞やすれ違いで気を遣うことが少ない。
ぐんぐん高度が稼げるので、一息ついて後ろを振り返ると、登山口は遙か眼下、高度感いっぱいの大パノラマに胸が高鳴る。
阿蘇に来る途中で通り抜けた九重の長者原、牧ノ戸はガスがかかり今にも降りだしそうな天気だったが、高岳の上空は晴れたり曇ったりで、あまり暑くなく見晴らしもまずまず。
「中間点」を過ぎると傾斜がきつくなってくる。噴火口が近づき、火山の強大なエネルギーを見せつけるように奇妙な形をした岩が目立ってきた。
上りはじめてから1時間30分ほどで主稜線に出た。山頂付近にはミヤマキリシマの花がまだたくさん残っている。高岳山頂は右手の中岳方面にあるが、左手の「天狗の舞台」方面へ花を見に立ち寄ってみた。
登山道の傍らには、マイヅルソウも小さく可憐な白い花を咲かせていた。
天狗の舞台周辺のミヤマキリシマはかなり花を咲かせていたが、ピークはもう少し先?のよう。赤茶けた地面に巨岩が転がり、荒涼とした様子がよく月面にたとえられる阿蘇高岳山上でもここだけは緑に覆われ、別世界の趣。
ちょうど昼食時。登山者も多く、天狗の舞台の上では大勢が座って休んでいるのが遠目に伺える。足の踏み場もないというほどではないが、Uターンして高岳山頂に向かうことにした。
やはり登山者はお花畑に集中するようで、高岳の山頂には4〜5人程度しかおらず、少し休んではすぐに立ち去ってゆく。
山頂の周囲を遮るものはなく360度見渡せるが、少しガスがかかっており遠望はきかない。
(右)天狗の舞台と根子岳。「涅槃像」でいえば、胸から下あごや鼻の頭を眺める感じ。
中岳山頂は、南から西にかけての展望がよい。噴煙にかすむ烏帽子岳、杵島岳、草千里。その向こうに、明日縦走する予定の外輪山の稜線が延々と続く。遠目にはなだらかで歩きやすそうに見える稜線だが、実際は・・・>>

火口東展望所からロープウェイ乗り場までは歩きやすい遊歩道。そこから仙酔峡までは、以前は石を寄せ集めて固めたような歩きにくい道だったが、かなり改良されて普通に歩けるようになった。


中岳山頂から南西方向の眺め。火山の噴煙は風に押されて登山道の方にも少し流れてくる。吸い込むとのどが痛くなった。