山名/標高 三瓶(さんべ)山
 女三瓶(めさんべ)山/957m
 大平(おおひら)山/854m
 男三瓶(おさんべ)山/1126m
登山日・天候 2009年3月21日(土)・晴
行程 三瓶青少年交流の家(09:55)〜名号コース経由〜女三瓶山(10:45-11:00)〜大平山(11:10)〜室内ノ池(11:30)〜男三瓶山(13:30)〜姫逃コース〜三瓶青少年交流の家(14:30)

季節が1ヶ月くらい早まったような暖かい3月。雪どころか、各地から記録的に早い桜の開花が伝えられている。以前この時期に雪の中を歩いて登った三瓶山も、今年はとっくに雪は解けてしまっただろうと思い、気軽に出かけてみた。
しかし、三瓶ダムから男三瓶を望むと、深い沢筋にはまだ白いものが。さらに、駐車場の片隅にも残雪が・・・しまった、見通しが甘かったか。おっと、鈴も忘れてきた。
不安を感じつつも、登山を開始。最初は名号コースを経由して女三瓶へ向かう。3月13日に吹き荒れた強風の被害によるものだろうか、登山口付近には折れた枝が散乱し、倒木もあってずいぶん荒れていた。道も少し判りにくくなっていたが無事名号コースに合流し、標高700mの分岐から女三瓶方面へ。すぐにトイレのある作業道終点に出るので、そのまま道伝いに登山道へ。
標高が上がると、沢だけでなく登山道の上にも残雪が現れてきたが、量はわずかで苦もなく踏み越えて行ける。
尾根に取りつくと、まだ芽吹かない木々の枝越しに男三瓶のどっしりした山容が窺える。女三瓶から延びる稜線上は残雪が目立ち、歩きにくそう。男三瓶への縦走はパスして、女三瓶山頂で眺めを楽しんだ後、大平山方面へ下ることにした。

女三瓶山頂手前(TSK中継局前)からの眺め。
女三瓶から遊歩道を下り、リフト乗場分岐からいったん大平山展望所に上って折り返し、室内ノ池に下る。東の原スキー場はもちろん、遠望する琴引山中腹のスキー場にもまったく雪はなかった。
訪れる人もなく、鳥の声もない、静まりかえった室内ノ池周辺。柔らかなネコヤナギの芽が、春の訪れをこっそり伝えていた。

室ノ内からは男三瓶〜子三瓶間の峠を越え西ノ原方面に下る。その後別ルートで男三瓶に上るつもりである。

営林署小屋の前は、以前に薄暗い森の中で寝そべる牛を見てギョッとした場所でもある。今は木々の葉が落ちて明るくなっていた。ここで道が4つに分岐しており、北の原へ向かう自然歩道の右手につけられた「男三瓶山90分」の標識が示す道が、本日最後の上りである。
カラマツ林の中を上ってゆくと、やがて木々の向こう、西ノ原の方に煙が立ち上っているのが見えるようになった。

森を抜け、見晴らしの良い斜面に出ると、煙はやはり野焼きによるものだった。
夏に行われるクロスカントリー大会のコースだけをくっきり残し、枯草がどんどん黒く変わってゆく。
上りの後半は、ガレ場の中につけられたジグザグの道。それなりに急坂だが、眺めがよいので気分良く歩ける。
傾斜が緩やかになり、広々とした枯野原に出るとまもなく山頂。この辺りにも一部に雪が残っていたが、当日は南風が吹き日差しが暖かったので、じきに解けてなくなってしまうだろう・・・と思っていたら、翌週にはまた寒さがぶり返し、三瓶山にも雪が降ったとのこと。今年の天気は実に不可解である。
 
(左)女三瓶山越しに望む大万木山〜琴引山の稜線。その奥に顔を出す大きな山塊が2つ。地図上では福田頭と比婆山(池の段あたり)のようだが・・・??

(右)三角点付近に建つ三瓶山頂神社の土台が崩れ、今にも倒れそうな状態。早急な修復が待たれる。


山頂からの眺め。残念ながら少し霞んでいて、大山は山の形と残雪がかすかにうかがえる程度。

山頂から島根半島を遠望。出雲ドームは肉眼で視認できた。双眼鏡を使えば、出雲大社も見えたかもしれない。