山名/標高 英彦山(ひこさん)/1200m
登山日・天候 2014年2月11日(火)・曇ときどき晴
行程 別所駐車場(08:05)〜奉幣殿(08:20)〜中宮(09:40)〜中岳・上宮(10:00-10:30)〜北岳(11:30)〜高住神社(12:30-12:40)〜英彦山野営場(13:10-13:40)〜別所駐車場(14:00)

今までほとんど雪を見たことのない別所駐車場周辺の道路まで凍結した寒い朝。奉弊殿の屋根は雪をかぶり,石段の上にも雪が残ったまま。
山頂の雪景色に期待が高まる反面,今ひとつ天気がスッキリしないこともあり,道行きの困難さへの不安もよぎる。
中津宮を過ぎたあたりで,早くもくるぶしまで埋まりそうな積雪となり,簡易アイゼンを装着。
最初のうち天気はやや荒れ気味で,強風が吹き付けていたが,その風に乗って流れる雲の合間から次第に陽差しと青空が漏れてくるようになった。
中宮に着いた頃には風はほぼ止み,遠望もきくようになった。見渡す下界に雪は見あたらないが,福智山や馬見山の山頂にはまだ白いものが残っていた。
写真を撮りながらゆっくり歩き,2時間かけて上宮に到着した。見晴らしの良くなった北に比べると南はまだ雲が多く,くじゅうや由布岳は霞んで見えなかった。
これまで英彦山で見てきた霧氷は,非常に細やかで美しい反面,日射しを浴びるとすぐに溶けてしまう儚いものだったが,この日の英彦山は雪が多いうえに気温が低く,いつも以上に白く凍りついた風景は青空の下でも動じる気配はなかった。
中岳山頂広場から北岳へ向かう。いつもならすでに何人か行き来している北岳への縦走路は雪に埋もれ,まともに下山できるかどうか分からない。とりあえず足跡もない急坂を恐る恐る下って行ったが,途中で北岳から上ってきたグループ数組とすれ違い,通行できることが分かってひと安心。
周囲を眺める余裕も出てきたので,またも写真撮影しながらのんびり移動することした。

北岳山頂付近から振り返り見る中岳と南岳。

北岳から北九州方面を遠望。正午に近い時間だが,福智山や平尾台の上はまだ白いまま。
北岳の岩場を下りきると,あとは階段を下り,凍って滑りやすい大岩の下を抜け,そこからはアイゼンを外して・・・外せない!
いつもは雪のないシオジ林の中も一面の雪。望雲台の分岐や坂鉾岩のあたりでようやく雪が浅くなった。
高住神社から九州自然歩道に入り,途中の野営場で雪を見ながら遅めの昼食。出発から6時間後,すっかり雪の消えた別所駐車場に戻った。