山名/標高 国東半島峯道ロングトレイル
 国東コースA(K-2) [約17.5km]
登山日・天候 2016年2月11日(木)・晴
行程 岩戸寺(08:40)〜猿坊観音(09:05)〜大聖寺・旧大聖寺跡(09:25-09:35)〜長慶寺(10:05)〜山口池(10:30)〜三十仏(10:45)〜文殊山園地〜牛嶽の景(11:05)〜葛原展望所〜ゴロタ平・金比羅の景(11:20-11:45)〜葛原集落跡(11:50)〜岩戸耶馬〜如水橋・観音磨崖仏(12:20-12:25)〜岩戸の滝〜山口池(12:40)〜文殊仙寺分岐(12:45)〜文殊仙寺(13:05)

前回のゴール地点となった岩戸寺から,県道544号線を北東に進む。途中で舗装路を外れ,民家や畑の間を抜ける地道に入ったりもするが,最初の折り返し地点となる大聖寺までは概ね平坦な道が続く。途中,民家の裏手に「猿坊観音」と呼ばれる祠がある(画像右2枚)。名前の由来は不明。
大聖寺と旧大聖寺跡五輪塔群まできたらUターン,県道の南に川を挟んで並行する市道(舗装路)を南西へ進む。
大聖寺は1358(延文3)年に建立された古刹で,境内には南北朝から室町時代にかけての宝塔や五輪塔など約200基が残されている。
県道脇の田畑の中にある五輪塔群は鎌倉・室町時代に活躍した北浦辺衆の墓塔群だと伝えられる。
スタートしてから約1時間30分,六郷満山霊場27番札所「長慶寺」を過ぎ,再び岩戸寺前に戻ってきた。
寺への入口近くの路肩に駐車しているバスは昨年も同じ場所に駐められていたが,手入れがされており放置車両ではなさそうである。
概ね平坦な前半から一転,後半は起伏のある山越え周回ルートとなる。
岩戸寺から南西に進むと,国東で最も大きな溜池といわれる山口池のほとりに出る。池の南側に回ると左に文殊仙寺への道が分岐するが,まずは見送ってそのまま直進。舗装された坂道を上っていくと「三十仏」の入口に到着。標識に従い山道に入ると,文政五(1822)年の作と伝わる仁王像がお出迎え。ここから石段を上り,三十仏に向かう。トレイルのコースは三十仏の手前で右に分岐している。
三十仏とは,1か月30日を三十の仏(八日:薬師,十三日:釈迦,十五日:阿弥陀,十八日:観音,二十四日:地蔵など)が1日づつ受け持ち国土を守護しているという信仰で,巨岩の下に建てられた祠の中には,30体の石仏と六所権現が祀られている。
トレイル分岐まで下り,山道を数分で再び舗装路に合流し,緩やかな上りが続く。この山越えの区間はほとんど舗装路で,メインルートは眺めも乏しく面白みが乏しい。それを補うように,道の途中には周防灘方面の展望が良い尾根道や小ピークへの分岐がある。
コースマップに掲載されている「牛嶽の景」「葛原展望所」のほか,「ゴロタ平」「金比羅の景」などの展望地がある。

「金比羅の景」からの眺め。この名は展望地に建つ「金比羅大権現宮拝所」の石碑からつけられたと思われる。
で,ここから遙拝する「金比羅大権現宮」って・・・讃岐の金比羅さんのこと? 方角はだいたい合っているが。
舗装路による山越えルートの最高所付近にある「葛原集落跡」。昭和30年頃まで人家があったといわれる広場の片隅には当時のお社跡だろうか,小ぶりの鳥居と仁王像が残り,かつての住民によると思われる説明板が建てられていた。
この集落跡から少し下ると,県道544号線に合流する。山口池までは車道の脇をひたすら歩いて下る。歩きやすいが,どうにも物足りない。
(左)県道の途中にある観音磨崖仏は,この区間で唯一の見どころ。
山口池の縁を回って先ほど通過した文殊仙寺分岐に入り,山道を15分ほど上ると再び舗装路の脇に出る。この道はまもなく二手に分かれるが,どちらを選んでも文殊仙寺に行ける。今回は左に進み,トンネルをくぐって山麓の駐車場から文殊仙寺本堂まで石段を上った。