山名/標高 文殊岳(もんじゅだけ)/445m
登山日・天候 2016年3月26日(土)・晴
行程 文殊岳入口(12:55)〜智恵の岩(13:00)〜山頂(13:10-13:15)〜(折り返し)〜文殊岳入口(13:25)

真田ヶ岳山頂からの眺め。(2016.03)
文殊岳は山口市徳地の串地区にあり,その名のとおり山頂には文殊菩薩が祀られている。
整った山容で山頂からの眺めが良く,元日のご来光登山などで多くの人に登られている。登山道は南麓から上る急坂の一本道のみだが,あまり標高差もないので短時間で山頂に立てる。
登山口と山頂に設置された説明板(平成16年・徳地町役場)によると,ここの文殊様は元は聖徳太子が現在の鹿野に開いた薬師の道場「清涼寺」にあったが,その後衰退。平安末期に東大寺再興のためこの地を訪れた俊乗房重源が,清涼寺の諸堂を現在の徳地の各所に移し替えたとされる。このとき薬師如来を移した先が,現在の月輪寺薬師堂(国指定重要文化財)である。
文殊堂は文殊岳山頂に移されたが,その後山火事があったときに文殊様が山麓の串村に飛んできたので,村人がこれを救い上げ,文殊岳の東麓にある本光寺に堂を建て安置したという。

文殊岳登山口は,県道9号線(徳山徳地線)と県道192号線(串戸田線)が交差する丁字路から県道9号を西へ200m,道幅が狭くなる手前で右(北)に分岐する市道に入り,500mほど進んだ左手にある。この付近は道幅が狭く駐車スペースもないので,今回はそのまま北に100mほど進み,中国自動車道下の少し道が広くなった場所に駐車させてもらった。なお,そのまま中国道に並行する市道を200mほど進んだ先にも駐車スペースがある。
登山口から山に向かって100mほどで,旧徳地町が立てた説明板の前に出る。
登山道は右手の民家の脇から畑に向かって続いており,途中には竹製の杖も用意されていた。
山に入り,良く踏まれた道を山頂へ向かう。よく整備された道だが,元日登山の後に倒れたのだろうか,倒木が1本だけ道を塞いでいた。
登山道は,智恵の岩を過ぎると直登路からつづら折りに変わる。山頂までの道のりは短いが急坂が続くので,入口の杖を借りておけば良かった。
文殊菩薩の祠が建つ山頂に到着。四等三角点は,文殊さまに遠慮してか山頂より少し低い場所に設置されている。
東から南にかけての眺望が良く,瀬戸内の島々もわずかに望まれる。もう半月くらい先,花と新緑に彩られた串の里をここから眺めたらさぞ美しいだろう。