山名/標高 城山(じょうやま)/342m
登山日・天候 2016年5月8日(日)・曇ときどき晴 
行程 信田ノ丸城跡説明板(12:50)〜民家前(13:00)〜峠分岐(13:15)〜山頂・杉伯耆守城跡(13:20-13:25)〜(折り返し)〜信田ノ丸城跡説明板(13:50)
信田ノ丸(しだのまる)城は,大内家重臣のひとり杉氏の居城であり,築城は元亀年間の1570年頃と推測されている。山頂部に主郭を置いて中心とし,北と東の尾根上に建物と堀切を配置した中世後期の山城の形態を残している遺構で,1994(平成6)年に楠町(現宇部市)史跡に指定された。
登山口付近は「城南」と呼ばれる集落だが,現在は民家が1軒あるのみ。地形図上は無名峰で,すぐ北方(美祢市)にも「城山」があるので紛らわしい。登山口へのアクセスは,宇部市より美祢市側からの方が道も広く分かりやすい。

美祢市内から県道37号線を宇部方面へ。急坂を上り中国道の脇に出てしばらく併走の後「万倉の大岩郷」の案内板を見て左折し市道に入る。
中国道ガード下をくぐり,左手に大岩郷の入口を見てさらに進み,峠を越えると宇部市(楠町)に入る。何軒かの民家を過ぎて三叉路を右折,道なりに下っていくと小さな川(今富川)にかかる橋の手前で車道が右に分岐し,入口に信田ノ丸城跡の説明板が立っている。
橋の手前の路肩が広くなっている(2〜3台駐車可)のでここに車を置き,案内板の奥に続く車道を歩いて行くと10分ほどで民家の前に出る。
民家前の石垣に置かれた「信田ノ丸城跡入口 あと1キロメートル」の標示から山道に入ると,後は道なりに「城跡」の案内板を数えながら踏み跡をたどる。
谷を詰めて左の斜面を上り,山頂から東に伸びる尾根と交差する峠が「あと300m」地点。ここから右の尾根に取り付く。
尾根の上りはロープのつけられた急坂や行く手を横切る堀切跡など,ここまでの道に比べれば険しくなっている。
山頂部に出て最初の平坦地は西の丸跡で,木々に囲まれ展望はない。そのまま進むと行き止まりの最上部,本丸跡に出る。明治45年に当時の杉氏末裔によって建てられた「杉伯耆守城跡」の石碑が残り,宇部・小野田から阿知須にかけて瀬戸内側に大きな展望が広がる。

残念ながら黄砂の影響で見通しが悪かった。あらためて眺めの良い日に登りに来たい。