山名/標高 国東半島峯道ロングトレイル
 国東コースK-3 [約15.5km]
登山日・天候 2017年2月26日(日)・曇ときどき晴
行程 文殊仙寺(09:50)〜紫竹観音(10:05)〜清滝観音(10:15)〜京乱の宝篋印塔(10:40)〜成仏寺(11:00-11:05)〜岩陰遺跡(11:15)〜(道迷い)〜横手越(12:40)〜帝釈堂(12:55)〜神宮寺(13:15)〜大歳宮(13:40)〜泉福寺(13:50-14:05)〜行入寺(14:35)〜行入ダム公園(14:55)
ルート軌跡

K-3コース序盤は,文殊仙寺から紫竹観音,清滝観音を経由する山道。7年前に文殊山へ登るときに歩いた道で,あとで記録を見直すと,当時の登山道は紫竹観音の手前から尾根に入り山頂に向かっていた。現在のトレッキングコースは紫竹観音の前まできた後,折り返すようにして尾根に上る。
尾根から文殊山頂までは急斜面を15分程度だが,今回はパスしてそのまま清滝観音へ。
清滝観音から先はしばらく舗装された林道となる。長い坂道を下った先にあるのが「京乱(きょうらん)の宝篋(ほうきょう)印塔」。「京乱」はこの石塔がある集落の名前。宝篋印塔は経文を納める塔で,立方体に近い塔身,四隅に飾りのある階段状の笠に相輪を積み上げた形式が一般的。
2組の仁王像が門を守る成仏寺を過ぎて,岩陰遺跡へ。垂直にそそり立つ岩壁には,様々な色,異なるスピードでカウントダウンを繰り返す小さなメーターがたくさんぶら下がっていた。現代アートということだが,遠目には撤去し忘れたXマスイルミネーションのように見える。
道迷い(その1)
@ABC
岩陰遺跡から横手越までの道は,標識類が乏しい上に路面状況が悪くルートを見失いやすいので十分に注意を。今回,山道に入る手前と,山道を横手越まで上る間の2ヶ所で道に迷ってしまった。最初の道迷いの状況は以下のとおり。
岩陰遺跡から成仏寺方面に少し下り,右手の農道に入る。少し進むと右手の山林の中に踏み跡が分かれ,入口にトレイルの標柱が立っている(@)。コースマップ上はこれが正規ルートだが,山林の中は荒れ気味で踏み跡もはっきりしない。マップに示された方向へ進み,短い斜面を上ると再び舗装路に合流し,次の標柱の前に出る(A)。しかし,こちらの標柱に「成仏寺方面」として示されているのは先ほど分かれた農道に下る舗装路である(正規ルートより大回り)。従来の道が荒れたので,安全に歩ける舗装路にルート変更されたのだろうか。迷いはしなかったが損した気分。
標柱から舗装路を横手越の方へ上っていくと,やがて浅い渓流の前に出る(B)。ここを渡ったところですぐ右に山道が分かれており,正面に行き先を示す標柱も立っている(C)のだが・・・なぜか3人とも気付かずそのまま直進。すぐに道が途切れてしまい,引き返してうろうろしたが分からず,Aまで戻って再度Bまで上り,やっと発見。なぜ見落としたかというと,手前の渓流を渡るときは滑らないように足下ばかり見ているため,この標柱の立っている位置が視点よりかなり高くなってしまうのではないかと思われる。もっと地面に近い場所に立てるか,渓流の前に予告標識でもあった方がいいと思う。
道迷い(その2)
山道に入り,最初のうちは標識を見つけながら歩いていたが,気がつくと標識はなくなり,尾根に上ってもマップと様子が違う。スマホのGPSで現在地を確認すると,ひとつ隣の尾根に上ってしまったと分かったので,道があるのかないのか分からない斜面をトラバースして尾根を移り,ようやく横手越へ到着。
岩陰遺跡からここまでの所要時間は1時間25分。2度の道迷いがなければ30〜40分で通過できただろう。
横手越から神宮寺方面へ下る道は何の問題もない山道で,5分ほどで舗装路に合流した。
途中,英彦山のような趣のある帝釈堂に立ち寄り,舗装路のアップダウンを経て神宮寺に到着。717(養老元)年開基と伝えられ,県指定文化財の国東塔(石造宝塔),市指定文化財の焼仏(明治時代に修正鬼会の残り火で御堂が火事になった際に焼け残った仏像)などが残されている。
今回は残り時間が気になるため,入口から外観を眺めただけですぐに移動した。
神宮寺から舗装路を県道29号線の手前まで下ると,左手にゴールの行入ダムへと続く道が分かれている。
トレッキングコースはいったん行入ダムを背にして東へ進み,泉福寺で折り返してくる設定となっている。道迷いによる時間のロスが気になり,K-1コースと同様にショートカットも考えたが,せっかくなのでコース通り歩くことにした。
(左2枚目)独特の表情を持つ大歳宮の狛犬。泉福寺にも全く同じ顔の狛犬が鎮座していた。たぶん同じ作者によるものなのだろうが,狛犬のポーズや表情は地域や製作年代,もしかしたら祭神によっても違いがある?みたいで,何か機会があれば調べてみたいテーマである。
泉福寺のことは全く知らなかったが,1375(永和元)年の創建で,県史跡に指定されている広い境内の中に国指定重要文化財の仏殿(右画像)や開山堂など立派な建物が並び,風格を感じさせる古刹。今回のトレッキングではいちばんの収穫だった。
泉福寺から県道を渡って別ルートで行入ダムに戻り,堰堤直下の行入寺へ。
マップではここから山道を上りダム湖畔に出る道が示されていたが,山の中は踏み跡が錯綜しておりまた迷いそうな状況だったので,堰堤の階段を上ることにした。秋〜冬は枝葉が地面に落ちるのでコース整備するにも限界はあると思うが,せめて経路表示は要所要所にわかりやすく設置してほしい。
結局,当初予想時刻(14:30)を25分過ぎてゴールに到着したが,出発時間が予定(9:30)より20分遅れたので,実際のタイム超過は5分程度だった。