山名/標高
霧島山(きりしまやま)
 大幡山(おおはたやま)/1353m
 丸岡山(まるおかやま)/1327m
 夷守岳(ひなもりだけ)/1344m

道の駅えびのからの眺め。
登山日・天候 2017年9月24日(日)・曇のち雨
行程 ひなもりオートキャンプ場(07:15)〜登山道入口(07:55)〜山の神(08:15)〜稜線分岐(08:40)〜大幡池(08:45)〜大幡山(09:15-09:20)〜丸岡山(10:00)〜夷守岳(10:45-10:55)〜丸岡山(11:35)〜山の神(12:05)〜ひなもりオートキャンプ場(12:50)
ルート軌跡
大幡山,丸岡山,夷守岳は,獅子戸岳から北東に延びる稜線上に並ぶピークで,登山道は大幡山の東麓にある夷守台と夷守岳北麓の生駒高原のほか,夷守岳東麓に通称「大王コース」と呼ばれる新ルートも開かれている。今回,この3つの中では最も楽そうな?夷守台からのコースを登ることにした。
登山口は「ひなもり台県民ふれあいの森」オートキャンプ場の敷地内にあり,施設の出入口(車道)は夜間施錠されている。今回は運良くゲート前で管理人さんに遭遇し中に入れてもらったが,通常は8:00までゲートが閉まっているので注意。
ゲートから1km先の登山者用駐車場から来た道を少し戻り,車止めが設置された林道に入る(登山道の標示なし)。舗装された道を少し進むと右手に砂利道が分かれ(登山道案内標示あり),ここから緩やかな上りを30〜40分くらい歩くと登山口に到着する。
この登山道は大幡山と丸岡山の間の稜線まで続くほぼ直登の道で,上るにつれて傾斜が強くなってくる。主峰の韓国岳(1700m)や高千穂峰(1574m)に比べると標高が低いし,登山口から稜線までの標高差410mも数字を見るだけなら比較的楽だと予想していたのだが,意外に苦しめられた。
(右2枚)標高1010m地点にある「山の神」。溶岩の塊に御神酒が供えられており,角度によって狛犬ともゴジラともつかない奇妙な風貌に見える。また,神様の居場所にふさわしく,ここからはちょうど木々の間に顔をのぞかせる高千穂峰を仰ぎ見ることもできる。
長く苦しい急坂を上りきり小さな沢(大幡池から流れ出る水)を渉ると,縦走路と合流する。
まずは大幡山方面へ進み,すぐ先の分岐を右に分かれて大幡池に下る。あいにくの曇り空だが,水面に映る韓国岳が美しい。
地図によると,大幡池に下りた道はそのまま池のほとりを経て大幡山山頂へ続く縦走路と合流することとなっているが,全体に踏み跡が不明瞭で分岐標識を見落としそうになり,縦走路へ戻る直前はさらに荒れ気味の急坂となっていた。すぐに元の分岐に戻った方が楽だったかも。
縦走路に戻り少し進むと,再び道が二手に分かれる。大幡池展望台を経由して山頂へ行く道が右手の斜面伝いに上っているが,先ほどまでの急登に疲れた足は躊躇なく直進の緩やかな道を選んだ。ただしこちらの道も少し進むと山頂に向けて上りになることは変わらない。

草がかぶり気味の斜面をジグザグに上り,見晴らしの良い尾根上に飛び出すと赤いテープが巻かれただけの木柱が1本。
正面には高千穂峰から中岳,新燃岳,獅子戸岳,韓国岳,甑岳が横並びに連なる大パノラマ。山名標識も三角点もないのが気になったが「ああ,やっと山頂に着いた!」と疑いもせず写真を撮り,小休止の後来た道を引き返した。
・・・あとでGPSデータを見ると,山頂は獅子戸岳方面にもう少し進んだ場所であったと判明(標識も三角点もあるらしい)。なんとも残念だが,標高はほとんど変わらないのでとりあえず登頂ということで。次に訪れる機会があれば,ミヤマキリシマか紅葉の時期を選びたい。
縦走路に出て最初の分岐まで戻り,丸岡山,夷守岳方面へ進む。
地図上の所要見込時間は,分岐から夷守岳まで1時間(復路は1時間10分)。丸岡山山頂標識に書かれた距離表示を見ると,分岐から夷守岳までの総距離はおおよそ2km。なだらかな縦走路なら片道30〜40分あれば十分だが,この2ピーク間は思った以上に切れ落ちが深かった。
名前のとおりなだらかな(展望はほとんどない)丸岡山山頂から道がえぐれて崖のようになっている急坂を下り,ブナ林が広がる最低鞍部に到着。正面に見え隠れする夷守岳がやけに高い。鞍部の標高が1181mで,夷守岳との標高差は160m以上。行きも帰りも急坂に苦しめられた。
地図上には小さく「歩く人少ない」と書かれており,実際誰にも会わなかった(大幡山では2〜3組と遭遇)が,山頂に至る道は今回の縦走路のほか生駒高原からの直登路と通称「大王コース」の2つ(いずれも急坂)が開かれており,隠れファンも一定数いるのかもしれない。
山頂は草がかぶり気味で見晴らしが悪いが,西の斜面を少し下ると見晴らしの良い崩壊地に出る。足下が落ち着かないので休憩には不向き。
夷守岳(山頂西・崩壊斜面)からの眺めを楽しんだ後,来た道を引き返して(丸岡山への登り返しがきつい!)夷守台に下山。
稜線を離れる頃から雨が降りはじめ,林道に下りたときには本降りとなっていた。丸岡山・夷守岳の上で降られなくて良かった。