山名/標高 国東半島峯道ロングトレイル
 国東コースK-5 [約11.4km]
登山日・天候 2017年12月3日(日)・晴
行程 報恩寺公園(10:00)〜楽庭神社(10:30)〜永泰寺(10:40)〜吉弘城跡(10:55)〜吉弘草原(11:05)〜走水展望所(11:00)〜西光寺(11:30)〜倉谷峠(12:00)〜迂回路分岐(12:05)〜三浦梅園旧宅(12:40)
ルート軌跡

報恩寺の門前に整備された公園から川を渡り,地区総出の餅つき準備が進む武蔵西小学校前を抜けて楽庭(がくにわ)八幡宮へ。この神社は,鎌倉末期にここ(武蔵町吉広)に入封した吉弘正堅が,豊後国一宮である柞原(ゆすはら)八幡宮の分霊を祀って創始されたと伝えられる古社で,同時期に戦勝・五穀豊穣・虫害防除などを祈願して始められたとされる「吉弘楽」は国の重要無形民俗文化財に指定され,現在も毎年7月第4日曜日に行われている。
八幡宮から県道55号線を渡り,吉弘氏七代の墓所と伝わる永泰寺に立ち寄ってから,吉弘正堅が築城したという吉弘城跡へ山道を一気に上る。
城跡の手前は舗装された広場となっており,舗装路がその先に延びている。石碑が建つ城跡の標高は182mで,かつては楽庭八幡宮を含め吉広の里を一望できる場所だったのだろう。現在は草木が伸び,眺めはあまり良くない。トレイルのコースは,城跡から広場に下りて舗装路へと続く。
舗装路を道なりに進んでいくと視界が開け,昨日登った両子山が遠望できる場所に出る。ここは昨日手に入れた公式マップに「吉弘草原」と書かれたK-5コース随一の好展望地で,右手のカヤトの原に転がる巨石の上に立つと一段と眺めが良い・・・かと思ったが,あまり変わらなかった。
吉弘草原から舗装路を下り,再び県道に下る。西に500mほどで西光寺に到着。境内に安置された「西光寺石造宝塔」は1387年の建立,塔身の四面に地蔵菩薩像が彫られた珍しい形式で,県指定重要文化財。塔の前に影を落とす紅葉がちょうど見頃を迎えていた。
また,この塔の背後に回り本堂を見下ろす高い場所には天満宮が祀られており,かつての神仏習合文化を今に伝えている。
西光寺の先から再び山に入り林道の上りとなる。路面は舗装されているが吉弘城跡の上りと変わらないほどの傾斜で,距離はこっちの方が長め。
林道を上りつめたところで,県道と三度目の合流。本日の最高地点は,旧・武蔵と安岐の町境となる倉谷峠。
ここからの下りは,本来のルートが植林作業のため通行止めとなっているため,県道をそのまま三浦梅園旧宅前まで下る迂回(というか短縮)ルートとなる。所々で視界が開け,向かいの山上に立ち並ぶ梅園の里の施設を眺めながら難なく道を下り,梅園旧宅の駐車場に到着。
K-5コースはここから梅園の里まで上ってゴールとなるが,この先は昨日歩いたルートなのでここで終了とし,2年半に及んだ国東ロングトレイルの全コース制覇をひとまず達成した。今年になってからトレッキングセンターが建てられたり,スタンプを集める公式マップが発行される(前年度版もあったのかもしれないが)など,コースの整備や利用促進はまだまだこれからという感じもする。今後の発展次第では再訪もありうるか・・・?