山名/標高 霧島(きりしま)山

市房山山頂からの眺め。いちばん奥の左:高千穂峰、右:韓国岳。(2003.10)
宮崎県と鹿児島県の境界上、約20kmの範囲に20余りのピークを連ねる火山群の総称。最高峰は1700mの韓国(からくに)岳。この山名は、山頂に立てば遥か韓国まで望むことができると言われたことによるもの(実際には見ることはできない)。
昭和9年3月、瀬戸内海、雲仙と共に日本最初の国立公園(霧島国立公園)に指定。その後昭和39年に屋久島と錦江湾地域(桜島、開聞岳など)が追加指定され、現在の「霧島屋久国立公園」となった。
霧島火山の活動は、約30万年前に現在の山群の北方にあった加久藤カルデラの噴火活動が発端となり、十数万年前に栗野岳(1094m)を形成。次いで烏帽子岳(988m)、獅子戸(ししこ)岳、矢岳(1132m)、活動休止期間をおいて白鳥山(1363m)、大浪池、夷守(ひなもり)岳(1344m)、韓国岳、新燃(しんもえ)岳、高千穂峰(たかちほのみね)などが相次いで形成され、現在の形ができあがった。

韓国岳(1700m)

獅子戸岳(1429m)

新燃岳(1421m)火口湖

高千穂峰(1574m)

霧島は現在も活動を続けている火山地帯で、最古の記録は742(天平14)年の高千穂峰・御鉢の大噴火。その後も御鉢と新燃岳を中心に噴火を繰り返している。最近では1959(昭和34)年に新燃岳が噴火。また、1992(平成3)年にも新燃岳で火山活動に伴う地震や微動が多発し、登山禁止措置がとられた(平成4〜5年)。御鉢、新燃岳からは現在も噴煙が立ち上っている。

霧島一帯は年間降雨量が日本で最も多い地域のひとつで、その名のとおり霧がしばしば発生する。登山道はよく整備されているが急斜面、岩場、切り立った火口壁など危険箇所も多く、悪天候時の山行は特に注意を要する。

山 行 記 録
2005.08.29 夏、えびの高原から韓国岳〜獅子戸岳〜新燃岳〜中岳を縦走し高千穂河原へ。
2005.08.30 高千穂河原から高千穂峰往復。
2005.11.05 秋、大浪池から韓国岳〜獅子戸岳〜新燃岳〜中岳を縦走し高千穂河原へ。
2006.07.15 池めぐり自然探求路。途中で白鳥山に立ち寄ってみた。
2006.07.15 霧島東神社から高千穂峰〜中岳〜新燃岳〜獅子戸岳〜韓国岳〜えびの高原へ。

古事記・日本書紀などでよく知られた「天孫降臨」神話で、祖母・天照大神より葦原中国(日本)を統治する命を受けたニニギノミコト(正確には、天邇岐志国邇岐志天津日高日子番能邇邇芸尊=アメニギシクニニギシアマツヒコヒコホノニニギノミコト。長い!!)が天上の高天原より降臨した場所とされるのが、この霧島・高千穂峰(同じ宮崎県西臼杵郡の高千穂町とする説もあり、現在も論争が続いている)。
山頂には、降臨の地の正当性を裏付けるように「天の逆鉾」が突き刺さり、鳥居としめ縄で囲われたその脇では、天気の良い日は日本国旗が掲揚され、風にはためいている。この逆鉾は、宮城県塩釜神社の塩釜、兵庫県出石神社の石の宝殿とともに「日本三奇」と呼ばれる。1866(慶応2)年、坂本龍馬が妻のお龍(りょう)とともに霧島に湯治に訪れた折り、二人で高千穂峰に登りこの逆鉾を見物した(姉に宛てた書簡には"逆鉾の顔が天狗に似ている"と二人で笑ったなどの記述)。これは「日本最初の新婚旅行」としてよく知られたエピソード。宮崎県がかつて「新婚旅行のメッカ」だったのはこの史実に起因するのか?・・・しかし、龍馬夫妻が泊まったのは鹿児島県の温泉であった。

本物の逆鉾は山頂のいちだん高い場所にあり、鳥居としめ縄越しに見上げるだけだが
高千穂河原のビジターセンターにはレプリカ?があり、近くでじっくり眺めることができる。


ニニギノミコトなど七神を祀る霧島神宮(鹿児島県霧島市)。(2005.11)