大会名 第9回村岡ダブルフルウルトラランニング

 大会詳細

開催日・天候 2006年9月3日(日)・晴ときどき曇(一時雨)
(2006年は国体開催のため開催時期を繰り上げた。)
開催地 兵庫県美方郡香美町村岡区(旧・美方郡村岡町)
参加者 桜井、テツ・・・100km 和崎・・・88km
コメント 2日8時山口IC発(宇部は6時30発)、庄原ICまでは早朝割り引き2枚が使えました。それから道後山を抜けて米子市、鳥取市を経由して15時過ぎに村岡へ到着。山口から約440Km、時間にして約7時間(宇部から8時間30分)でした。
到着した時点では曇り、受付、村岡温泉、前夜祭、エリンギの後、21時頃には休みました。エリンギの頃は雨もパラついていましたが、0時に起きた時は満天の星空になっていました。

3時30分頃起床、準備です。満天の星空、時計と眼鏡がない。
昨年より30分早く、5時に100Kmと88Kmが同時にスタート。ハチ北で気温16度、雲一つありません。空ペットボトルと時計の変わりに携帯電話を持ってスタートです。
5Km手前からWASAKIさんについて行けなくなり、15Km過ぎの上りからは歩きです。それでも30Kmは約3時間10分で通過、しかしその後、猿尾滝に向かう上りはすべて歩きです。空は曇ってきたのですが、猿尾滝から先の急な上りを上った時点で両足に軽い痙攣が発生、走るどころか歩けません。休みつつ下り、暫くするとなんとか走られるようになり、ゆっくり走って40Km地点を通過、熊避けの鈴をもらったときは9時55分でした。

蘇武岳への上りに入りゆっくり歩きました。だんだん暑くなっていきます。暑くて歩くのもつらいので、沢に入って水の中に横になりました。冷たい水で体は涼しくなりました。沢から出るとすぐに雨になりましたが歩くのもつらい状態は変わりません。
やっとの思いで43.5Kmエイドへ到着、椅子に座りこんで休みました。雨は激しくなり、エイドの会話では稲刈りができなくなったとのことです。少し休んで、ゆっくりと46.7Kmエイド通過して49.6Kmの第二チェックポイントに到着です。11時42分でした。椅子に座ると猛烈な吐き気です。ここの制限時間は12時、未到着者は残り3名とのことです。
早々にスタートし頂上まで歩き、下りになって走りましたがペースは遅いまま。晴れて陽が差し始め暑くなりました。前後にランナーがいません。抜きも抜かれもせず下りをゆっくり走って62.8Kmエイドに1時40分に到着、残りの上りと体力を考えてリタイアを決め、収容車に乗ってゴール地点に戻りました。
それから送りのバスでスタート地点へ戻り、車の中で眼鏡を捜しましたがない。ゴール地点に戻り再度車の中の眼鏡を捜しましたがない。温泉に入り帰路につきましたが、借り物の眼鏡では看板が読めません。SAと間違え出口を出たり、バス停に入ったりしながら帰って来ました。

(桜井)

3時30分、テツさんに起こされてテントから出てみると空には満点の星。昨夜は小雨がぱらついていたのに。
放射冷却で気温は少し低め。といっても日が昇るまでの話。暑さが思いやられます。このとき考えていたことは
「いまから参加を棄権して氷ノ山登山に切り替えようか、いやしかし、でもやっぱり・・・」
結局、登山の装備を用意してなかったので、しぶしぶスタート地点に向かい、5時に100km、88kmの部同時スタート。
星はいつの間にか見えなくなり、進路の左手、うっすら明るくなった空の下に蘇武岳の稜線が浮かんでいます。ただの登山ならワクワクですが、あれを走って越えなければならないのか・・・いや、上りは歩くんだった。
例年より3週間早い開催で、雨でも降らない限り暑さに苦しめられるのは確実だったので、今回のレースは最初の30km(蘇武岳林道入口付近)までが勝負だと決めていました。要するに、30kmまでしか走れないので、ここまでは頑張って6分/km程度を維持、その後は足任せで時間内にゴールできれば良し。・・・って、なんかいつもと変わらないような。。。
スタートからハチ北ゲレンデまでの約5kmは緩やかな上り。ここでは桜井さんとしばらく併走しましたが、いつの間にか先行し、ハチ北旅館街の長く急な下り坂へ。この長い長いコース中、唯一といっていい貯金区間。無我夢中で駆け下りていくうちにテツさんを追い越してしまいました。なんだか分からないけど、結構調子いいのでは?
坂を下りきると、再び兎和野高原への急な上り返しがはじまります。去年は途中で歩いた坂道を今年は何とか走りとおしました。「結果的に30kmまでしか走れなかった」のと「30kmまでは計画的に走る」のとでは、これだけ走りに差が出るということでしょうか。
兎和野高原の第5エイドで「和崎さんですか」と声をかけてきた男の子、もしかしたらメッセージを書いてくれた○○君だったのかな。上りに疲れてろくに返事もしなかった。悪いことしたなぁ。
兎和野高原から村岡商店街までの下りも、快調な走り。道の両脇に広がる田んぼでは、朝日を受けて取り入れ間近の稲穂がキラキラ輝く。時計を見るとまだ7時前。空は青く澄みわたり、雲はほとんどない状態。まだそれほど暑くなくさわやかな初秋の朝ですが、日中は灼熱地獄確実のようです。急がなければ・・・
村岡商店街を折返してすぐにテツさんとすれ違い、町を離れて「梅ドリンクエイド」の先で桜井さんとすれ違いました。この先、またどこかで追いつかれることになるかどうか・・・足も次第に疲れてきて、そろそろ歩くきっかけがほしくなりましたが、目標の蘇武岳入口まではもうしばらくの我慢となりました。
蘇武岳の上り区間は約10km(88kmの場合およそ30km〜40kmの間)で、高低差は800m余。最高地点までの所要時間は、短く見積もっても2時間。下りも砂利道で走りにくかった記憶があります。長い山行になりそうです。
しばらく上り続けると周囲の視界が開け、村岡の町を隔てた向かいに連なる稜線が一望できるようになりました。ハチ北の奥、山頂までゲレンデが伸びた山が鉢伏山、その奥にそびえるひときわ高い山が氷ノ山!思ったとおり雲ひとつない晴天で、山頂部に建つ避難小屋まで見えそうな気がします。あぁ、どうせ上りに苦しむなら、やはりあっちがいい・・・
上り道の途中では、おなじみの「選手各人あてメッセージボード」が並べられていました(100km、88kmのみ)。桜井さん、テツさんは「山口URCペア」とされ、所属名を書き忘れた私はただの無所属ランナー。しかしメッセージには「4回出場、久々の蘇武岳」とあり、ちゃんと過去の参加歴は確認してくれていました。
コース中最高地点の手前にある第13エイド(蘇武道展望台)に到着するころになると、頭上は暗い雲に覆われ、氷ノ山も雲にすっぽり隠れてしまいました。あぁ、やっぱり登山にしなくて良かった
このエイドを過ぎてすぐ、林道の脇に蘇武岳山頂の入口?(蘇武岳と書かれた標示板)を発見しました。地図を見た感じでは、林道から山頂まではせいぜい200〜300m、高低差もわずかで、歩いても往復10分くらいに思えます。ここもコースに加えませんか?
林道の最高地点を過ぎ下りはじめたといっても、まだ所々で上り返しがあり、以前よりずいぶん少なくなったとはいえ砂利道も残っていました。足の疲れもひどく、下りを走っても序盤の勢いにはとうてい及びません。約42km地点(第14エイド)を5時間で通過。平地なら4時間くらい?
第15エイド(白菅山入口)通過後、弱い雨が降り始めました。あぁ、登山にしなくて本当に良かった。しかし、汗を流し、気温を下げるほどでもない弱々しい雨は長続きせず、いつの間にか止んでしまいました。というか、雨雲の下を出てしまったのか。桜井さんが蘇武岳の上りで激しい雨に遭ったのはこのころでしょうか。
44kmの部と合流し、和佐父峠へ。ここは距離こそ短いものの急坂で、蘇武岳林道を脱出して休息を欲している足にさらなる追い打ちをかけます。上りは当然のごとく歩きどおし、下りの走りも足に力が入らず、射添はまだかイソウハマダカ・・・と念じながらひたすら前進。そういえば7年前もこの峠で、射添に着いたらモウヤメル、リタイアスル・・・とつぶやきながら歩いていたような。
12時過ぎにその射添公民館(第18エイド)に到着。88kmはここが約59km地点。残り29kmを6時間以内でゴールできるだろうか・・・実は、制限時間を13時間と勘違いしており(実際は14時間)ゴール後翌日までそのことに気づきませんでした。そんな焦りのおかげで完走できたのかもしれませんが、おかげで後半エイドの食事はほとんどパス、そうめんもカレーライスも食べずじまいでした(でも長楽寺のおはぎだけは食べた)。
射添公民館からあけぼの山荘までは、またしても急な上り坂。長楽寺大仏殿など平坦なところも「足休め」のためほぼ歩きどおしです。あけぼの山荘でカレーの匂いだけかいで、また長い下り坂へ。キツイ上りはあともう一箇所(一二峠)。去年はここで完走を確信したのですが、今年はまだ不安が残ります。急な下りでは仕方なくスピードが上がるものの、熊波公民館(第21エイド)を過ぎて緩やかな下り〜平坦になると足が前に出ません。
第22エイド(長板消防車庫)から次の第23エイド(小北保育所)までの4km平坦路は、途中で力尽きて歩きになりました。折悪しく雲の切れ間から太陽が顔を出し、気温が一気に上昇。
保育園ほいくえんホイクエンハマダカ・・・
向こうから自転車に乗った小学生(中学生?)が走ってきてすれ違いざま「もう少しで次のエイドですよ!」。うそつけ、看板もテントも何も見えないぞと思っていたらすぐに建物の陰に隠れていたのぼりが姿を現し、ようやく小北保育所に到着。疑ってゴメン
最後の上り、一二峠は必死で早歩き。昨年は牛乳を出していた(同じ人と思われる)私設エイドは、暑さ対策か今年はアイスキャンデーを用意していました。ありがたい!!
やがて沿道に44km参加者へのメッセージボードが並びはじめ、続いて「次のトイレまで500m」の標示。間もなく子どもたちが坂を下ってきて、おしぼりを渡してくれた。ついに一二峠到着!テントの向こうでは、蘇武岳がスタート時と同じく稜線をくっきり浮かべ横たわっていました。とりあえずここで時間内ゴールを確信しました。
数km下ると、最後に残された片道500mほどの上り坂。その折り返し点にある第25エイド(板仕野防火水槽)ではビールをすすめられましたが、ここでつぶれてはいかんと固辞。しかしこの時点で走っても歩いても残り4km弱。やはり飲んでおけば良かったかなぁ。
ラスト3kmはゴールまでずっと下りどおし。ラストランといきたいところですが足がますます動かなくなり、下りなのに7分/kmがやっと。
17時7分、村岡小学校に到着。テツさんからなんとか逃げ切ることができました。ゴールゲートをくぐると、なぜかというか予定どおりというか、桜井さんが出迎えてくれました。
帰りは運転する気力もなく、道の駅やSAに着いても足が痛くて動き回ることができず、勝央SAでの遅い夕食以外は山口ICまでほとんど寝続けました。
桜井さんが車内でメガネをなくし見つからないとのこと、私の夜間運転用メガネ(視力0.6程度対応)を貸しましたがそれでもよく見えなかったようで、帰路の高速道路上でいろいろあったようです。夢うつつに逆走とか聞こえたような・・・?

過去リタイアした2レースのうち、村岡88kmはこれで完全リベンジ(昨年は臨時コースだった)を果たしました。
残るは萩往還140kmですが、さてどうするか・・・・・。

(和崎)
記録
選手名 部  門 タイム 順 位 備  考
テツ 100km男子 12:40:03 50 完走率72.4%
桜井 リタイア  
和崎 88km男子 12:07:05 26 完走率74.2%
利用温泉 村岡温泉
その他 100km男子:参加者163名/完走者118名 トップ8:15:08
88km男子:参加者89名/完走者66名 トップ7:14:58