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温泉名・施設名 甲子(かし)温泉・旅館大黒屋
所在地 福島県西白河郡西郷村大字真船字寺平1
(0248−36−2301/FAX0248−36−2304)
泉質 石膏泉(含カルシウム)
料金 1泊2食12000円より
入浴のみ630円
設備
内湯 混浴1、女湯1 タオル ×
露天 温泉プール1 石鹸 ×
サウナ × シャンプー ×
洗い場   ロッカー  
その他  
営業時間(入浴のみ) 9:00〜17:00
(11月中旬から4月中旬まで休業)
コメント 福島県と新潟県を結び、太平洋から日本海へつながる予定の国道289号線は、実際には2ヶ所で分断されている。一ヶ所は福島県只見町と新潟県下田村の間、そしてもう一ヶ所が福島県内の西郷(にしごう)村と下郷町の間にそびえる甲子山(1549m)である。
こんな道です。
甲子山には現在、山腹を貫き全長5kmほどになりそうな甲子トンネルの建設計画があるが、完成までには長い年月を要する見込みで、広い国道は突然目の前に現れる「工事中」の看板に断ち切られる。この途切れた道路の右側には狭い旧道が続いているが、休日の昼間ともなるとこの狭い道に多くの車が出入りする。県内だけでなく隣県をはじめ首都圏のナンバーを付けた車も多い。道路は全て舗装されているもののアップダウンが激しく曲がりくねって、一部に離合困難な区間もある(急坂+急カーブで離合不可能な区間には信号が付けられている)。この狭い道を3km走った先にあるのが、秘湯として名高い甲子温泉の一軒宿、大黒屋旅館。
受付で料金を払い、案内に従って階段を下りてゆくと、阿武隈川の源流を見下ろすように立てられた浴室棟に出る。建物の隣にプール(これも温泉なので一種の露天風呂)が設けられているが、浴室には露天はなく、混浴の広い内湯と、女湯の狭い内湯があるのみ。この混浴風呂は、宿泊した場合は女性専用の時間帯も用意されているという。
内湯の扉を開けると、いきなり広い浴槽が目に飛び込んでくる。脱衣場は風呂の片隅にあり、洗い場らしきものも一隅にあるが、石鹸・シャンプーの類は置かれていない。最近になって屋根を改修したようで、天井の太い梁がまだ新しい。室内の明かりは電灯ではなく全てランプなので、いずれ煤けていい色合いになるのだろう。
夜に訪れてみたい、ランプの柔らかい照明
風呂に入ると、かなり深い(場所により1m以上)のに驚く。お湯は「辺境の秘湯」にしては意外なほどあっさり。色は透明で、飲んでみると微かな臭いと苦味を感じたが、肌触りは普通。温度はぬるめで長湯をするにはちょうどいい。
飲泉場となっている岩の上に鳥居が立ててあり「子宝の湯」と書かれている。浴槽の中央に沈んでいる大きな石には「子宝石」の名。そういう御利益もあるらしい。
この甲子温泉という名は、1384年「甲子(きのえね)の年」に発見されたことにちなんで命名されたものだという。「寛政の改革」で知られる白河藩主松平定信もこの温泉を愛用し、当時の別荘であった「勝花亭」と呼ばれる建物が今も残されている。
なお、11月中旬から4月中旬までは、積雪のため休業するとのこと。
最新利用年月 2003年6月