山名/標高 大海(おおみ)山/325m
勘十郎(かんじゅうろう)岳/246m

(防府市西浦より望む大海山)

登山日・天候 2003年10月9日(木)・晴
行程 千坊川砂防公園(13:00)〜東登山口(13:05)〜見晴台(13:15)〜大海山山頂(13:40)〜勘十郎岳東峰(14:15)〜勘十郎岳西峰(14:20)〜千坊川砂防公園(14:55)
大海山は防府市・山口市・秋穂町の境界に位置する山。別名を亀尾山ともいう。
勘十郎岳は大海山の西に延びる尾根上に東西2つのピークを連ねる山で、巨岩が重なり合う山頂からは瀬戸内の展望が良い。最近、地元の登山会(二島山楽山歩)の方々によって両山を縦走できる周回ルートが設けられた。
大海山から見下ろす佐波川河口付近は大海湾と呼ばれ、古くから干潟が発達し製塩などが行われていた場所。源義経が平家追討の折、この湾内に着船したともいわれている。昭和に入るまで廻船業も盛んに行われ、徳地の和紙や米、湾内で取れた鰯やエビなどが諸国に積み出されていった。現在では、対岸の防府市西浦(塩田跡地)にあるマツダの工場から、大型輸送船で自動車が海外に送り出されている。

県道338号線(通称:南部海岸道路)付近から望む大海山と勘十郎岳

県道338号から、標識に従って千坊川砂防公園に向かう。田んぼの間を縫う狭い道だが、曲がり角ごとに標識がつけられている。
公園内にも登山道の案内標識が設けられている。大海山、勘十郎岳どちらからでも登れるが、今回は大海山から登りはじめることにした
登山道に入る。明瞭な目印に従って竹林を抜け、稜線への直登路に取りつく。
踏み跡ははっきりしないところもあるが、木に巻かれたテープをたどっていけば迷う心配はなさそう。低い山なので、直登に喘ぐ時間はわずか。
稜線に出る。ここから勘十郎岳までは、ずっとこの主稜線を歩いてゆくことになる。縦走コースは分岐を左に行くが、右に「展望所」の標識があったので、少し寄り道してみた。

大海山連峰 見晴台
周回コース開設記念
2003年2月吉日 山楽山歩


主稜線の南端にあたる部分は展望地として、南西〜北東方向に大きく展望が広がる。
本コース中で最も眺めの良い場所。海の向こうの北九州・国東は霞んで見えなかった。
折り返して、縦走路を大海山頂に向かう。道の両側には木が生い茂り、その間にたくさんのクモの巣がかかっている。・・・ホントにたくさん。
・・・多すぎませんか?

途中で左手(西側)の木々がとぎれ、展望の良い場所がある。
クモの巣からつかの間開放されてホッとするが、道はまたすぐ木に囲まれ、クモの巣だらけとなる。
縦走路途中、(左)の標識が立つ分岐(なぜか山頂を示す標識は見当たらない)から、脇に延びる坂道を数百m上り、大海山山頂に到着。周囲を木に囲まれて、眺望は東南方向の一部分のみ。
縦走路は山頂分岐から長い下り坂に転じる。相変わらずクモの巣が多い。道は再び上向きになり、大海山と勘十郎岳の間にある小ピークに出る。このあたりから道に草がかぶり気味。二島山楽山歩さんがときどき草刈りをしておられるそうだが、日当たりが良く、いくら刈っても次々に生えてくるとのこと。
(右)小ピークから勘十郎岳の双耳峰を望む。
勘十郎岳東峰(左・230m)。標識の類は立っていない。
ここから約5分で西峰に到着。木の間から先日縦走した火ノ山が見える。

勘十郎岳東峰からの眺め。


勘十郎岳西峰から、縦走ルートを振り返る。
西峰からの下山路は、ロープがつけられた急斜面。慎重に下ってゆくと傾斜はすぐに緩やかになり、下草の刈られた快適な(クモの巣のない)林間の道になる。沢を渡り、砂防ダムを右手に見るとまもなく出発地点である。