山名/標高 天神(てんじん)山/167m

(防府市今市町から望む天神山)

登山日・天候 2004年2月17日(火)・晴
行程 防府天満宮〜忠魂碑コース〜展望岩〜山頂〜正面コース〜防府天満宮
日本三大天神のひとつ、防府天満宮の裏山。別名「酒垂山」。
延喜元(901)年、藤原氏の謀略により右大臣の座を追われた菅原道真が太宰府に下向する途中、周防国勝間(現在の防府市東佐波令)に1泊、景色の美しさに魅せられ「太宰府で没しても魂はこの地に帰るだろう」と言い残した。道真没後の延喜三(903)年、海上に光明が立ち上り、酒垂山に紫雲がたなびくのを見た周防国司が、山のふもと松崎の地に延喜四年に社殿を建立したと伝えられる。これが防府天満宮(松崎天神)のはじまりとされ、その創建は太宰府、北野よりも古く、最古の天満宮といわれている。
天神山周辺は森林公園として整備され、遊歩道と登山道を組み合わせることで多彩なコースアレンジが楽しめる。天満宮から山頂まで30分程度で登ることができ、山頂からの眺めも良い。ファミリー登山に最適だが、近くの右田ヶ岳、西目山などと同様、頂上付近は岩が露出し滑りやすい土質なので足元には注意を。

防府天満宮の裏手につけられた遊歩道から、天神山への登山道が何本も延びている。案内図もあるが、適当な道を選んで登って行っても、何となく登山道に入ってしまう。下りるときも同じ。今回は「忠魂碑コース」を上り「正面コース」を下りたが、これは単なる成り行き。
過信は禁物だが、小さな山で道もしっかりしているので、上ってきた方向さえ間違えなければ迷う心配はない。
登山道はよく踏まれており、標識はないが道に沿って上りの方向に歩いていけば、20〜30分ほどで山頂に到着する。
右田ヶ岳や西目山と同様に、真砂土と花崗岩に覆われた斜面を上っていくと、山頂の手前に防府市街を一望できる見晴らしの良い岩場がある。

展望岩から南東方向の眺め。ふもとの周防国分寺(右)は外観の修復作業を終えたばかり。
三等三角点の立つ山頂からは、ほぼ360度の展望が広がる。
「この山は神域です」という看板にも、立てかけられた電柱にも落書きがびっしり。バチが当たるぞ!
(右)西側の眺め。佐波川と大海湾が陽を浴びて白く輝く

北側の眺め。空気が霞んでいて徳地の山はよく見えなかった。

南側、約180度のパノラマ。防府市街が眼下に広がる。