山名/標高 霧島(きりしま)山
 韓国(からくに)岳/1700m
 獅子戸(ししこ)岳/1429m
 新燃(しんもえ)岳/1421m
 中岳(なかだけ)/1332m 
登山日・天候 2005年11月5日(土)・曇ときどき晴 
行程 高千穂河原バス停(08:37)〜バス〜大浪池登山口バス停(09:00)〜大浪池(09:25)〜(西回りコース)〜韓国岳(10:40-10:50)〜獅子戸岳(11:50-12:10)〜新燃岳(12:40)〜中岳(13:20)〜高千穂河原(14:00)

高千穂河原駐車場に車を置き、路線バスに乗り込み大浪池登山口で下車、大浪池経由で韓国岳へ登ることにした。
このバスは高千穂河原を08:37/10:57に出発し、えびの高原に09:06/11:26着。料金は大浪池登山口まで320円、えびの高原まで410円。えびの高原に下山し高千穂河原へ帰る逆の便もある(13:00/15:30発)。
大浪池までの道は、最初は緩やかな上りで歩きやすい遊歩道だが、次第に傾斜を強め路面も登山道らしくなってくる。周囲は自然林で、紅葉している木々も多い。
25分ほどで避難小屋前に到着、少し進むと韓国岳を水面に映し静かに佇む大浪池が現れる。眺めを楽しんだ後、西回りコースへ。
大浪池の伝説
むかーし、霧島山の近くに大(ふと)か分限者どんがおったげな。こどものおらん夫婦は願掛けをして、やがて玉のような娘が生まれ、お浪と名づけて大切に育てたげな。お浪が年頃になると、あちこちから縁談がきたそうな。そいどんお浪は目もくれず、悲しげに霧島山の方ばかり眺めるようになったげな。そして「霧島山の大きな湖に行きたい」と言い出し、親子は3人で湖に向かうと、驚いたことにお浪は湖の中へざぶざぶ入っていった。両親が「お浪〜大丈夫か」と声を限りにさけぶと、水面から大きな竜が首をもたげ悲しげに夫婦を見つめ、水中深く消えていってしもうたげな。それから、人々はこの湖をお浪にちなんで大浪池と呼ぶようになったげな。
〜高千穂河原ビジターセンターの説明版より転載
ガイドブックによると、西回りコースは東回りコースに比べ所要時間が10分余計にかかる。そのせいか、途中では誰にも出会わなかった。晴れ間の中に時折ガスがかかり、眼下の大浪池が神秘的に輝く。
初夏に咲くミヤマキリシマが、何を間違えたかいくつか花を咲かせていた。
登山道は一度鞍部に下り、韓国岳山頂へ一気に高度を上げる。
大浪池越しに見る韓国岳は、近くに見えてすぐたどり着けそうな感じだったが、取りついてみると相当な急坂で(えびの高原からの上りよりも急に感じる)なかなか前に進めない。特に急なところには階段やハシゴが取り付けられているが、場所により安定が悪くぐらつくこともあるので気が抜けない。
紅葉はこの急坂のあたりが一番見ごろで、色鮮やか。ちょうど天気も回復し、青空をバックにいちだんと色彩が映える。
振り返ると大浪池の全容を一望。山頂火口湖では日本最大というその大きさが実感できる。
晴れていればその向こうに大隅・薩摩半島や桜島も見えるはずだが、ガスがかかり霞んでいる。天気はまた下り坂のようだ。
たくさんの登山者で賑わう韓国岳山頂へ到着。隙を見て写真を撮り、ここからは8月と同じ縦走コースを高千穂河原へ。
ガスが出てきて近くの山々もほとんど見えなくなった。
縦走路途中の樹林帯も紅葉していたが、大浪池〜韓国岳ほど色鮮やかではなく、すでに落葉を始めているような感じだった。
林を抜け、色あせた枯野の中を獅子戸岳へ。山頂の先の展望地で昼食を取った。

獅子戸岳からひと息で新燃岳へ。曇り空に枯草色の火口、池の色もくすんでいた。
新燃岳から中岳へ移動。中岳を覆い尽くしていた草も晩秋の今はすっかり色あせていた。
頂上にはにぎやかな小学生の一団。展望はほとんどなく、少し休んですぐに下山開始。

結局、縦走中ずっと高千穂峰の全容を見ることができなかった。明日のマラソンが心配・・・

下山後は新湯温泉、霧島神宮を経由し宮崎県高原町のサンヨーフラワー温泉で1泊。
夜から雨。翌日の霧島登山マラソンもひどい天気だった。>>