山名/標高 東鳳翩(ひがしほうべん)山/734m
登山日・天候 2005年12月14日(水)・曇ときどき雪
行程 瑠璃光寺駐車場(10:25)〜一の坂ダム(10:50)〜二ツ堂登山口(11:10)〜山頂(12:10-12:20)〜中国自然歩道〜板堂峠(13:25)〜萩往還〜六軒茶屋跡(13:50)〜一の坂ダム〜瑠璃光寺駐車場(14:50)

10月中旬頃を境に肌寒い日が続くような気がしていたが、12月に入りいちだんと寒さが増し、平地でも雪が降りはじめた。
東西鳳翩山は真冬のアルプスのように全身雪をかぶり、12月の山口市とは思えないような風景が何日も続いていた。
スキーに出かけるには雪も寒さも激しすぎた数日が過ぎ去り、空には少し晴れ間ものぞきはじめた水曜日の朝。ちょうど良い具合に休日出勤の代休を得たので、雪をかぶった東鳳翩山へ登ってみることにした。
瑠璃光寺前の通りの向こうに、山口市には場違いな雪山がそびえている。いつもの風景の中に突如現れた異世界に踏み込むようで、少しわくわくする。
一の坂ダムから凍てついた東鳳翩山の全容が見渡せる。
道路上にも少しずつ雪が目立ちはじめ、二ツ堂登山口前まで来ると周囲はだいぶ白くなっていた。登山口前にはすでに何台か車が駐めてあり、登山道にもたくさんの足跡が残っている。
森の中の道はあまり積雪しておらず、足跡もしっかりついているので迷うことなくいつものペースで上っていける。以前(2004.03)雪の中を登ったときに比べ、気温は低いが木々への着雪は少ないように感じる。つまり、あまり美しくない。鳳翩山の雪景色もこれで3度目で、感動も薄れてきただろうか。
途中、一足先に山頂を踏んで下山途中の加藤さんと出会う。その後山頂までさらに5〜6人とすれ違った。
主稜線に出て自然歩道と合流しても、ふもとから想像していたほどの「一面銀世界」ではなく、結構地肌が出ているところもあった。
しかし、先ほどまでの道に比べ雪を防ぐ大木のない展望ルートは積雪が多く、一歩一歩が重く歩きにくい。合流点から山頂まで、いつもの倍くらい時間がかかったような気がした。

山頂から西〜北側の眺め。

山頂から南〜東側の眺め。
(左)正午の山頂の気温は「マイナス4℃」。風が強く、ただ立って景色を眺めるには辛い気候だった。

下山はいつもどおり、自然歩道から萩往還を経由するルート。二ツ堂分岐から先に新しい足跡はなく、積雪は深いところで40cmくらい。

登山道だけ見れば二ツ堂ルートより自然歩道の方が積雪は多いものの(だからこちらを選ぶという人も?)アップダウンが少なく歩きやすそうに思えるが、登山口の「21世紀の森」周辺の県道が凍結しているので敬遠されるのだろう。
萩往還にも人の歩いた形跡はなくひっそりとしていた。積雪は数cm程度だが、10cmくらい雪が吹き溜まっているところもあった。
結局、自然歩道から萩往還出口まで誰にも会うことがなかったが、六軒茶屋跡のそばで今まで気づかなかった小さな地蔵堂と祠を見つけた。藪の奥に消えかかったような道が続いており、聞くところによるとこちらが萩往還の「旧道」だとか。「新道」はいつ出来たのだろう。
萩往還を出て雪の消えた県道をまっすぐ下り、瑠璃光寺手前で振り返ると、山は朝と同じように白く輝いていた。