山名/標高 漁(いさり)山/714m
登山日・天候 2006年5月3日(水)・晴 
行程 十国トンネル〜旧道〜登山口(13:15)〜山頂・浅間神社(13:40-14:00)〜(折り返し)〜登山口(14:20)
漁山は、浜田市と旧・弥栄村(現在は浜田市弥栄町)の境界にそびえる山で、別名「十国山」。整った山容で遠くからも見分けやすく、海上の漁師からも方角を確認する目印とされ、古くから信仰をあつめてきた。
山頂に祀られている浅間神社は富士山頂の浅間大社から分祀されたもので、祭神も同じ木花咲耶姫命(コノハナサクヤヒメノミコト)。毎年7月12日に山頂で例祭が行われている。
登山道は、県道34号線(浜田美都線)の旧道「野坂峠」から鳥居をくぐり浅間神社へ向かう往復ルートが一般的で、ガイドブックによると弥栄の六歩谷からも登山ルートが延びているがかなり荒れているとのこと。
また、山頂に反射板が設置されたことに伴って開かれたと思われる作業用の道路が通常の登山道の反対側に下りているのが確認できたが、詳細は不明。

浜田市と益田市美都町を結ぶ県道34号線の最高所「十石トンネル」手前から旧道に入り、細く曲がりくねった道をしばらく進むと道端に木の鳥居が立つ野坂峠のピークに到着する。ここが漁山の登山口で、特に駐車場はないので路肩に車を停め、鳥居をくぐって登山道に入る。
周囲は最初のうち杉林だがすぐに明るい雑木林に変わり、木の間から浜田湾が見え隠れするようになる。
登山道の傾斜はきつめだが、上りはじめてすぐに「山頂まで800m」の標識が現れ、距離の短さが救いとなる。新緑の中の木漏れ日が気持ちよく、道の周囲には山桜、足下にはイカリソウやスミレなど花も多く、目を楽しませる。
ワラビも結構生えているが、クマの目撃情報もあるので山菜採りに夢中になりすぎないように。
上りの途中で振り返ると、立派な山容の大麻山(599m)が木々の向こうにそびえ立つ。
登山道は途中で林道のような広い道と合流し、またすぐに分岐してセメントの敷かれた上り坂となる。山上に建てられた反射板のための作業道と思われるこの道がどこから延びているかは不明。
浅間神社の建つ山頂に到着。二等三角点わきの標柱には「十国山頂上」と書かれている。
山と渓谷社の分県登山ガイド「島根県の山」には360度の展望とあるが、現在は反射板に遮られ西側の眺めを大きく損なっている(大麻山は山頂からは見えにくかった)。また、北東や南西方向も木が伸びて眺めを遮っている場所があった。

北側の眺め。山名のとおり海を眺めるには絶好だが、やはり反射板が邪魔。

南側の眺め。左手に大きく横たわる弥畝山塊。中央遙か彼方に安蔵寺、寂地と思われる稜線がうっすら浮かんでいた。