2年連続の「比婆山国際スカイラン」応援登山。 昨年は霧にけむる幻想的なブナ林を堪能させてもらったが、今年は打って変わった雲ひとつない快晴。 県民の森から毛無山へ向かい、大会アナウンスの声を背に受けながら急ぎ足で山頂に立つと、期待どおりの大展望が広がっていた。 北東から東にかけての眺め。画像では分からないが北東はるか彼方に大山の影が浮かんでいた。 西から南にかけての眺め。 |
毛無山から出雲峠に下る道端にはたくさんの花が咲いていた。左からイワカガミ、ユキザサ、チゴユリ。 |
烏帽子山山頂の大岩からの眺め。伊邪那岐命(イザナギノミコト)の呼び声が聞こえてきそう。 |
木漏れ日がまぶしい御陵ブナ林。野鳥の声も明るく賑やかに聞こえる。 |
越原越を過ぎ、池ノ段へ上る途中(10kmくらい?)でトップのランナーに追い越された。スタートから約55分。速い! 地形図によると、池ノ段の山頂は方位板が置かれた展望地(左画像)から南に数百m進んだ場所にあるらしい(1279.5mの三角点表記)。確認に行ってみたところ、三角点は見つからなかったが小さな石地蔵が祀られていた。ここが山頂だろうか。 (右)石地蔵の前から見る吾妻山は山頂部がピンと尖っており、印象が少し異なる。 |
石地蔵ピーク?からの眺め。(上:北西から北 下:北から南東) |
石地蔵の裏に回ると、草原の向こうに福田頭・井西山が大きくそびえる。 |
展望地に戻ると、ランナーが続々とピークを駆け下り、竜王山に向かっていた。こちらも同じ道をレースの邪魔にならないように急ぎ足で下り、立烏帽子山へ。 立烏帽子山のピークを過ぎ、下って駐車場に出る手前で「千引(ちびき)岩」方面に進路を変える。 ブナに囲まれた平坦な道を数分で、目の前に現れる巨岩がその「千引岩」で、案内板によると黄泉の国から逃げてきた伊邪那岐と追ってきた伊邪那美がここで有名な問答("日に千人の命を奪う"という伊邪那美に対し"日に千五百人産まれるようにする"と伊邪那岐が答えた。少子化の今は形勢逆転か?)を行ったとのこと。 |
千引岩を過ぎ、越原越(この"おっぱら"の地名も、伊邪那岐が伊邪那美の放った追っ手を"追っ払った"ことに由来するとか)に出て御陵の方へ少し進み、また脇道に入り「公園センター」方面の道を下る。 下りの道は最初ブナに囲まれているがすぐに杉の植林帯に変わる。ただし間伐が行われており、暗くうっとうしい感じはしない。 途中、道を遮って流れる渓流は水量が多く冷たい。先日来の長雨に加え、雪が多かったせいもあるのだろう。今年はGW中も残雪が見られたという。 | |
道の周りは植林帯から雑木林に変わり、間もなく視界の開けた広場に出る。 「公園センター1.7km」の標識があり、車が1台停まっていた。ここから県民の森までは未舗装の林道となっている。ふだんの山行では、山道を抜けてほっとひと息つける林道だが、よく整備されて快適な比婆山の登山道から出てくると、急に現実に引き戻されたようで少し寂しい思いがした。 |