山名/標高 方面(ほうめん)山/320m
東方便(ひがしほうべん)山/360m
登山日・天候 2008年3月22日(土)・曇
行程 JR仁保駅前〜登山道入口〜洗心清水〜方面山〜東方便山〜展望岩〜(折り返し)〜JR仁保駅前
(仁保駅前から東方便山までの所要時間:上り約1時間)
東方便山は、山口市宮野・仁保・大内の境界に横たわる山塊の最高地点。
「ほうべんざん」といえば、山口市の北部にそびえる東・西の鳳翩山が有名だが、こちらも古い記録に残るれっきとした山名で、東方便山の南西にはちゃんと西方便山も存在する(リサイクルプラザの後方にある235.1mピーク)。
方面山は、東方便山から北東に延びる稜線上にあるピークで、中腹にTVアンテナの施設があり展望も良いことから、地元の人々にはよく登られており、東方便山よりもなじみの深い山となっているようである。
登山道は、宮野と仁保を分ける国道376号線の仁保地峠から、TVアンテナの作業道を利用した折り返しルートのみ。よく整備され、方面山・東方便山ともに山頂が刈り払われ見晴らしが良くなっている。

JR仁保駅前に車を置き、国道376号線を宮野方面へ。山口線をまたぐ高架橋の手前で林道が左に分岐しており、入口に「方面山・東方便山登山口」の看板が立っている。
ここから入るとすぐ正面に駐車スペースがあり、林道は左手に続いている。広い道だが、道端には「登山者の車は通行を控えてください」の貼り紙。
急坂ではないが、ずっと上り勾配の林道を道なりに歩いて行く。「洗心清水」と書かれた札の下がる水場を過ぎ、少し進むと車道は終点となり、一部舗装された歩道(管理道)となる。
中央がコンクリートで固められ普通の靴でも歩きやすいが、両サイドをイノシシが掘り返し舗装がほとんど隠れている場所もあった。
車道の周囲は大半が植林帯で眺めもなかったが、管理道からは自然林となり、木々の間から仁保の町が見え隠れするようになった。
管理道の終点は、NHKやKRYのアンテナ鉄塔が建つ広場。仁保の人々が初日の出を迎える場所だという。
ここから方面山・東方便山の稜線となり、登山道らしい道となる。いきなり急坂だが、道は整備されて広く、ロープがつけられているので問題なく歩ける。
稜線を上り、切り開かれて展望の良い方面山山頂に出る。山頂標識はつい最近(平成20年1月)立てられたばかり。
誰かが国旗を掲げにくるようで、最初頂上に着いたときには何もなかったが、東方便山から帰ってきたら日の丸がはためいていた(画像は下山時に撮影)。
南西方向は東方便山に遮られているが、それ以外は概ね見晴らしがよい。北東の眼下には仁保の郷が静かに広がる。
東方便山への縦走路は、「女子専用トイレ」の看板を目印に、稜線の踏み跡を少し下る。この縦走路は方面山の上りに比べやや荒れ気味。蜘蛛の巣が多いので夏場は苦労しそうである。
やや急勾配の中間ピークを越し、再び急坂を上ると東方便山山頂に出る。ここも周囲が切り開かれており、眺めがよい。

(左)東方便山から望む、東・西鳳翩山。 (右)北〜東にかけての眺め。
東方便山山頂から、さらに南西へ5分ほどの場所に「展望岩」がある。ここからは、方面山や東方便山からはよく見えなかった山口市街が一望できるほか、すぐ真向かいに屏風のように連なる蕎麦ヶ岳の山塊が圧巻。
岩の下には登山道らしき踏み跡が見えたが、現在このルートは消滅しているとのこと。