山名/標高 阿蘇(あそ)山
 高岳(たかだけ)/1592m
 中岳(なかだけ)/1506m
登山日・天候 2011年3月26日(土)・曇ときどき雪
行程 仙酔峡駐車場(08:30)〜仙酔尾根〜高岳東峰(10:00)〜高岳山頂(10:30)〜中岳山頂(11:00)〜砂千里ヶ浜方面折り返し〜仙酔尾根〜仙酔峡駐車場(13:25)

3月最後の土曜日,全国的に冬の寒さが戻り,阿蘇五岳も雪化粧していた。
仙酔峡から仰ぎ見る岩尾根も白くなっており,アイゼンを持参しなかったことが気がかりだったが,幸いにも積雪は浅く,凍結もほとんどなかったので順調に上ることができた。
麓では天気が回復し晴れ間が広がっていたが,高岳上空はどんよりと雲に覆われ,山頂付近の稜線をガスが横切ってゆく。
これまで仙酔尾根を歩いたのは初夏に限られていたので,上れば上るほど暑くなるというイメージが強かったが,今回は高度を上げるほど気温が下がり,寒さが身にしみてくる。稜線に出るとガスがかかり,ほとんど展望がない雪原を冷たい風が吹き抜け,一段と体感温度を下げた。
ミヤマキリシマの開花期は青空とピンクの花に彩られる「天狗の舞台」も雪をかぶり,モノクロームの世界にひっそりと佇んでいた。
(左)雪と氷の東峰から北外輪山を望むと,野焼きの煙が立ち上っているのが見えた。いつもより遅れてはいるが,季節が確実に春へと移り変わっているのを実感させる。

(右)風を遮るものがない高岳山頂から東峰・天狗の舞台と根子岳を遠望。少し休んで中岳へ向かった。

中岳山頂からロープウェイ乗り場を経て仙酔峡に下る登山道は,火口から流れる有毒ガスの影響で通行禁止となっていた。
通常であれば来た道を引き返すしかないが,今回はさらにここから砂千里ヶ浜に下る計画のため,中岳山頂の南に延びる平坦な道に入り,巨大な噴火口を右手に望みながら火口壁の縁を歩いていった。

火口壁側から高岳を望むと,他の場所に比べ1592mのピークがひときわ高く,立派に見える。

火口壁から中岳噴火口全景。この後,左の岩稜から砂千里ヶ浜に下る予定だったが,噴煙が流れてきたため,中止して仙酔峡に引き返した。
地元新聞によると東日本大震災の後,阿蘇の噴火活動も(因果関係は不明だが)少し活発化しているとのこと。