山名/標高 英彦山(ひこさん)/1200m
登山日・天候 2012年3月14日(水)・晴
行程 大日如来 釈迦如来 別所駐車場(08:55)〜奉幣殿(09:10)〜梵字岩(09:45)〜四王司滝分岐(09:55)〜四王司滝(10:15-10:20)〜材木岩(11:00)〜南岳(11:25)〜中岳(11:35)〜中津宮(12:05)〜奉幣殿(12:30)〜別所駐車場(12:45)

いつものように奉幣殿から南岳に向かったが,今回はいつも素通りしている鬼杉への直通路を歩いてみた。
「鬼杉1.8km」の表示から分岐した道は,今まで単なる近道だと思っていたが,途中には曰くありげな四つの石塔(何の説明もない)や「虚空蔵」と呼ばれる石窟(今回はパス),弘法大師の作と伝えられる「世界最大の梵字」という触書の梵字岩など見所が多く,今後はどっちを通るか大いに悩みそうである。
(右)左から「大日如来」「釈迦如来」「阿弥陀如来」の三文字が岩壁に刻まれている。文字の直径は3m。
梵字岩を過ぎて渓流を渡り,「鬼杉1100m」の標識を見ると,標柱に大きく「四王司滝登山道入口」の表示がくくりつけられていた。これを見るまで忘れていたが,今冬の英彦山でにわかに有名になった「幻の滝」はここだったのか!
さっそく滝方面へ上ってみたが,もともと知られていない場所だっただけに踏み跡も不明瞭で,枝に巻かれたテープと岩につけられたペンキの目印が頼りとなる。
「道を間違えたのでは?」と心配になる頃,ようやく小さな水音と人の話し声が聞こえはじめ,黒い岩肌にわずかに残る氷柱と残雪がアクセントを添える四王司滝の前に出た。
四王司滝から元の登山道に引き返し,見覚えのある道(大南神社への連絡路?)を通って裏英彦山道との分岐に出た。道端に転がる木の枝には,最近付けられたようなハングルの表示。「ヒコサン」あるいは「オニスギ」とでも読むのだろうか。
今回は鬼杉はパスして,このまま南岳に上った。平日でも登山者の多い山だが,雪も芽吹きもなくまだ寒いこの時期は,晴天にもかかわらず人が少ない。
いつも誰かが周りで休憩を取っている南岳山頂が珍しくひっそりしていたので,三角点と石祠をゆっくり眺めることができた。祠の前の鳥居にはもともと「彦大権現」の額が掲げられていたが今は外れてしまい,祠の上に乗せられていることに初めて気がついた。
日差しが降り注ぐ中岳山頂。この時間,予定外の滝見や南岳の鎖場などで体は少し汗ばんでいたが,実際の気温はかなり低かったのか,上宮前の手水石は厚い氷が張ったままだった。
正面コースをとって奉幣殿に下ると,翌日に行われる御田植神事の準備が進められており,注連縄付きの鍬や牛の人形が社殿の前に並べられていた。