山名/標高 蒲生山(かもうやま)/389m
登山日・天候 2014年4月6日(日)・晴
行程 不動岩駐車場(15:30)〜蒲生山山頂・後不動(15:55-16.05)〜展望所(16:20)〜不動岩駐車場(16:25)
蒲生山は山鹿市東部の三玉地域にあり,中腹に露出している奇岩「不動岩」がよく知られている。古くは山伏の修験場として栄え,現在は、九州自然歩道のルートとして親しまれている。
不動岩直下まで車道が通じており,不動岩越しに金峰山,有明海,雲仙などを遠望できる展望地(中不動)までは急坂を5〜10分の距離。展望地周辺は急峻な岩場となっているので足下に注意。蒲生山山頂も車道終点から800m程度と比較的近いが,展望も標識もない地味な広場となっている。この山頂からも展望の良い岩場(後不動)に出ることができるが,道が細く標識類もほとんどないので十分注意したい。

不動岩にまつわる伝説(案内板より)
山鹿市三岳の彦岳と不動岩は異母兄弟で,母は実子の不動岩を可愛がっていた。ある日,母は「首引きをして勝った者に宝物の3つの玉を与える」と約束した。そこで二人は一生懸命力をふりしぼって戦ったところ,彦岳の方が強く,不動岩の首が飛んでしまった。これが、今の「首石」であり、その時の出血で三玉の土は赤土となった。首引きの時,二人の力で土が盛り上がってできた山が今の震岳であり,この山の頂上の2つの凹地は首引きの際の縄跡であると言われています。

不動岩から下の斜面はミカン畑となっており,山麓の浄光寺から細い車道が不動岩手前までつけられている。
車道終点は5〜6台程度の駐車場兼展望所。祠が置かれている不動岩の真下には徒歩1〜2分。
蒲生山山頂や展望所へ続く登山道(九州自然歩道)は,駐車場と祠の間につけられている。
木の渡された急な階段を上ると道が左右に分かれ,「←展望所5分 後不動0.6km25分→」とある。まずは蒲生山山頂を目指し後不動へ。
展望所に比べ歩く人が少ないのか,木の葉に埋もれ滑りやすい道。岩場を巻きながらアップダウンの後に急な上りとなって尾根に出る。ここで再び道が分かれ,左が後不動まで「すぐそこ」の上り,右は蒲生池に続く2.3kmの下り道となる。
上りきった場所は,木々に囲まれ展望のない休憩広場。以前はここに「蒲生山」山頂を示す小さなプレートがあったらしいが,見当たらなかった。
広場の先にはさらに踏み跡が続いていたので,展望を期待して進んでみた。

山頂から少し進むと視界が開け,高度感抜群の岩場に出る。ここが「後不動」の上のようだ。
後方は蒲生山に遮られているがほぼ360度に視界が開け,鞍岳や金峰山が遠望できた。空気が澄んでいたら有明海越しに雲仙岳も見えそう。
来た道を引き返し,展望所(中不動)に上ってみた。見晴らしの良い岩の上からは眼下に前不動を望み,背後には後不動が屏風のようにそびえ立つ。