山名/標高 和尚山(かしょうざん)/327m
登山日・天候 2015年5月17日(日)・晴
行程 登山口・一柱騰宮(05:55)〜裏登山口(06:36)〜尾根出合(06:50)〜山頂(07:05)〜座禅岩(07:10)〜一柱騰宮(07:30)

「和尚山登山口」の看板は,宇佐市内と院内をつなぐ国道387号線沿いに2か所立っており,宇佐寄りの登山口を「裏」,院内寄りを「表」と呼び分けている。今回は表登山口から出発し,裏登山道を上り表登山道を下る周回コースとした。
国道から看板に従って狭い側道に入り,上り坂を500mくらいで[和尚山登り口・駐車場]の表示が立つ広場に出る。正面に和尚山がそびえ,手前に溜池が静かに水をたたえている。登山道の出発点は「一柱騰宮(あしひとつあがりのみや)(※)」と呼ばれ,神武天皇東征の折,この地(莵狭=うさ)に到着した一行をもてなした場所とされる。
(※「足一騰宮」とも表記される)
溜池のほとりから和尚山に向かってまっすぐ進み,丁字路に突き当たる。右に「登り口」の表示があり,こちらが表登山道となる。表示のない左の道が裏登山道への連絡路。まずはこちらに入り,緩い坂を下ると再び丁字路に突き当たるので,今度は右へ。
ここで合流した道が国道から分岐して裏登山口まで続いている車道だが,途中の道路状態があまり良くないので,裏登山口まで乗り付けるのは難しいかもしれない。
路面は一部未舗装だが,普通車でも走行は可能。
工場の前を過ぎ,右手に分岐する道を見送りまっすぐ進むと,また丁字路の前に出る。
左の道に入り数十mで,右に「登り口」の表示があり,山の中に踏み跡が続いている。入口が荒れ気味で不安を感じるが,少し進むと広い作業道に合流する。
植林帯をジグザグに上ってゆくと,右手に赤や黄のテープが幹に巻かれた木が密集した場所が現れる。ここが尾根へ上る道の分岐点で,特に標識はないが,見過ごして直進しても行き止まりとなっているのですぐ引き返すことになる。
分岐から少し上ると尾根道に合流する。こちらも赤・黄のテープが木の幹に巻かれているので,逆回りに歩くときは見落とさないように注意。木につけられた地元山岳会の表示板に従い,山頂へ向かう。
尾根道はほとんど木に囲まれているが,山頂手前に見晴らしの良い岩場があり,南の鶴見岳・由布岳から西の八面山まで一望できる。
三等三角点の立つ山頂は木に囲まれて見晴らしはない。そのまま進み,表登山道を下っていく。
山頂近くにある祠では,かつて干ばつが起きると雨乞いを行っていたという。
よく踏まれた広い道を緩やかに下ってゆくと,5分ほどで「座禅石」に着く。8世紀の僧,法蓮が修行のため座禅を組んだ場所と伝えられ,西側の展望がよい。
(左)座禅石からは,眼下に一柱騰宮,その先に法蓮が開いたと伝えられる鷹栖観音堂(の前にかけられた吊り橋)が見える。

座禅石を過ぎるとすぐに登山道は90度左折,ロープのつけられた急坂を一気に下っていく。滑りやすいので足下に注意。
傾斜が緩やかになるとロープがなくなり,木の幹や枝に巻かれたテープを見ながら踏み跡を辿る。視界が開けるとまもなく溜池の前。出発地点まであとわずかである。