山名/標高 白山(しらやま)/251m
登山日・天候 2016年5月1日(日)・晴
行程 平田登山道入口(09:30)〜「山頂へ1000m」標示(09:40)〜「山頂へ600m」標示(09:50)〜田部峠コース出合(10:00)〜山頂(10:05)〜(折り返し)〜平田登山道入口(10:35)
白山は下関市菊川町の南にあり,菊川町合併以前は田部村・大野村の境界となっていた。
山名は元寇の頃に海上鎮護と武運長久を願い,山頂に加賀の白山権現を勧進したことに由来するもので,修験道の山として知られていた。その後1309(延慶2)年に権現社は北西の山麓に下ろされ(現在も白山神社=しらやまじんじゃとして残っている),山頂には昭和13年に建てられた「白山宮旧跡」の石碑が残るのみとなっている。
登山道は,東の上大野平田地区と西の国道491号線・田部峠頂上付近からそれぞれ開かれている。以前は東西に尾根を伝い山頂近くまで送電線が通じており,いずれの登山道も送電鉄塔の巡視路を利用したものであったが,2016年現在,鉄塔はすべて撤去されており,そのためか登山道も一部荒れ気味となっている。

白山には2つの登山道が開かれているが,今回は東麓の通称「平田コース」を利用。
小月IC方面から国道491号線を北上し,田部峠にかかる手前の交差点を右折,県道260号線に入り道なりに直進するとやがて県道265号線に変わる。
正面に高畑山と華山を見ながら進み,左手に「平田」バス停を過ごした先に「白山登山道 平田口入口」の標示板が立ち,その先の路肩に2〜3台分の駐車スペースがある。左折して登山道に入っても駐車スペースはなく,すぐに未舗装路となるので,近くの駐車場所はここしかない。
標示から民家の間に入り,正面にそびえる白山に向かって歩いて行くとすぐに未舗装の林道となり,溜池の先で「白山山頂へ1000m」の標示が現れる。
登山道は一部踏み跡が不明瞭なところもあるので,表示類の確認が欠かせないが,木に巻かれたテープには植林用の目印もあるので注意が必要。距離案内板は山頂まで200mおきに立っており,他に分岐や右左折ポイントにも案内標示が立っているので,確認しながら進んで行くようにしたい。
「1000m」標示を過ぎるとすぐに道が左右に分岐する。左の斜面につけられた踏み跡が登山道で,分岐の少し上に「白山登山口 平田口←」の標示が立っているのでこれに従い,植林の間を上るとすぐに「800m」と「白山山頂右折→」の標示が現れる。ここからさらに踏み跡を辿り上っていくとやがて周囲が植林から自然林に変わり,支尾根に出て右に「600m」の標示を見る。さらに踏み跡を辿り,次の右折(下山者向けの案内)標示から90度左折して直登路に入る。
ここまで,距離は短く標高差も決して大きくはないが,ずっと上りが続くので意外に息が切れる。
登山道は山頂直下で左に曲がり,急斜面をトラバースして主尾根に合流する。ここで西麓の「(田部)峠コース」から上ってきた道に出会い,山頂まではあとわずかの緩い上り。山頂直前の案内板によると,山頂は「第2展望所」とも呼ばれているようで,おそらく峠コース途中の第一鉄塔付近を「第1展望所」としていると思われる。ただしこの鉄塔は撤去されたので,現在の展望がどうなっているかは不明。平田コースでは山頂以外に展望のきく場所はない。
三等三角点と「白山宮旧跡」の石碑が立つ山頂は狭く,石や切り株が多いので座って休むには不向き。西から北にかけて切り開かれており,眼下に菊川の町,その先に華山や高畑山を望むことができる・・・が,再び木々が丈を伸ばしつつあり,このままだと数年後には展望が失われてしまうかもしれない。