山名/標高

岩国市周東町・大黒山からの眺め。(2008.04)
氷室岳(ひむろだけ)/563m
登山日・天候 2016年10月10日(月)・晴
行程 高山寺(09:15)〜林道氷室線入口(09:25)〜林道終点(10:00)〜山頂(10:05-10:20)〜(折り返し)〜高山寺(11:05)
氷室岳は柳井市と岩国市(旧玖珂町)の境界にある独立峰で,整った山容から「周防富士」とも呼ばれる。
山名は,かつて山中に氷室があったことに由来するといわれる。氷室自体は発見されていないが,山頂に祀られていた氷大明神が8合目に下ろされ氷室大権現と呼ばれた(現在は跡地のみ)との由来記が残されている。
登山道は,山頂に建つテレビアンテナや携帯電話基地局の作業用につけられた林道のみで,全面舗装されており山登りとしてはかなり物足りないが,勾配が適度で歩きやすいため,地元の柳井市伊陸地区ではこのルートを使い,初日の出を観る会のほか年に数回登山イベントを開催している。

(左)林道入口の説明板。(クリックすると拡大します。)

周東広域農道を熊毛から岩国方面へ進み,県道70号線との交差点(柳井市伊陸)の先500〜600mで左手に「氷室岳入口」の案内板があるので左折,正面に氷室岳を見ながら進むと,やがて日照山高山寺の立派な山門が見えてくる。
山門前の広場に駐車して(これより先は道が狭く駐車スペースもない),寺の背後にそびえる氷室岳に向かって出発。
集落の間を通る舗装路を歩いて行くと「林道氷室線」の分岐が現れる。全長3.2kmのこの林道が氷室岳のメイン登山道である。
入口には山の説明板が立ち,かなり時代を経てきたような石仏が祀られている。この石仏のそばから森の中にいい感じで踏み跡が続いているが,おそらく林業の作業道だろう。本当はこういう道を歩いて山頂まで行きたいのだが。
舗装されているのは残念だが,一般車も通る林道だけに極端な高低差がなく一定のペースで歩ける。山頂付近までほとんど眺めはなく,植林に囲まれた薄暗い道となるので,足下に注意(路上には木の枝が散乱している)。
(右)途中に一ヶ所だけ視界が開ける場所があり,柳井から室津半島にかけての見晴らしが良い。
道路脇に携帯電話基地局が現れ,正面にアンテナの立つピークが見えてくるとまもなく林道終点。といっても見た目はただの「行き止まり」で駐車スペースもほとんどない。車道の途切れた先からは高照寺山越しに瀬戸内海が遠望できる(山頂からはこの方角は見えない)。
山頂への道は舗装路からコンクリートの階段に変わる。少し上ると道が二手に分かれているが,まず展望を楽しみたい場合は直進。
右の道を行くと展望のないTYSのアンテナ前に出る。ここから展望地までは,祠とNHKアンテナ前を経由する踏み跡が続いている。

南から北西にかけての眺め。瀬戸内海の向こうにうっすら九州(国東半島)も見える。

西北西・烏帽子岳と竜ヶ岳

はるか北にそびえる山は大峯山?

北東に高照寺山

山頂・展望地からの眺め。南から西,北,北東にかけて展望が広がるが,木の枝に遮られるため一度に見渡すことはできない。
下山路は,来た道をそのまま折り返す。下りの途中では体育の日のイベント?で登りに来た多くの家族連れとすれ違った。