山名/標高 太華山(たいかざん)/362m
太華山は,旧徳山市東部の瀬戸内海に突き出た大島半島の最高峰で,山頂は公園として整備され展望が良く,初日の出や夜景観賞などで市民に馴染みの深い山である。1950(昭和25)年に瀬戸内海国立公園に編入された。
信仰の山として,山中に権現社,稲荷社,天水宮,石鎚社などが祀られ,山頂には1800(寛政12)年に徳山藩主により建立された不動明王像が鎮座している。この不動明王は,四熊ヶ岳権現(西),金峰山権現(北)とともに藩の東面を守護するものとして篤く信仰された。近年においても観音像などが新たに建立されている。
太平洋戦争末期,徳山港防衛のため山頂に高射砲台が設置されることとなり,山頂までの作業用道路が急遽取り付けられ,山頂が15m程度削り取られ平坦地となった。また,不動明王像は山麓に一時移設された。結局,砲台設置前に終戦を迎えることとなったが,軍用道路はそのまま観光用の車道となり,現在も利用されている。山頂直下まで車で乗り入れることができるが,登山道も整備が行き届き,初心者や家族連れなどで手軽に上り下りできる快適なハイキングコースとなっている。また,山頂からは南西に稜線を伝い大島半島を縦走するコースも開かれている。

山 行 記 録
2012.02.04 華西コースから山頂まで。
2013.11.16 大島半島縦走路を歩く。(太華山〜牧ヶ岳〜水谷山)


櫛ヶ浜から望む太華山全景。(2012.02)