昨年3月に縦走を試みるも、予想外の残雪の多さに聖山往復のみで引き返してしまった聖〜高岳の縦走路に再挑戦。 樽床ダムに車を止め、中ノ甲林道に入る。湖面からの風が涼しく、新緑も美しいが、例年に比べてやはり芽吹きが遅れているように感じる。 |
聖〜高岳の縦走路についてはあまり情報がなく、たまたま目にしたHPによると、これと同じコースを辿って5〜6時間かかったとある。ガイドブックには「道が不明瞭でおすすめできない」とも。確実に歩ける道では自然早足となる。 十文字峠では聖山に向かう2〜3のグループに出会う。とりあえず先行させてもらった。 (左)は縦走路分岐手前にある岩。ガイドブックにある「展望岩」だと思われるが、今は周囲の木が伸びてほとんど見晴らしはきかない。 | |
聖山頂までは急坂が全くない緩やかな上りで、雪がなければ道もはっきりしているので楽に歩ける。 頂上周辺は新緑鮮やかなカラマツ林。木々に囲まれて眺めは全くない。「展望地」の小さな標識に従い少し進むと開けた場所に出て、岩の上から少しだけ周囲が眺められる。 |
展望地・岩の上からの眺め。周囲の木が伸びて山頂同様に展望がなくなるのも時間の問題か。 |
聖山頂から少し引き返し、木にくくりつけられた小さな標識とテープに従い縦走路へ入る。と、いきなりブナ林の中の急激な下り。長い下りの後は少し平坦〜少し上り〜また下り・・・とアップダウンを何度も繰り返すが、最初ほどのきつい勾配はなく楽に歩ける。道も最近ヤブが刈り払われたのか、広くはっきりしており迷う心配は全くない。 ただしクマの出そうな雰囲気は濃厚。 |
縦走路はほとんどが自然林で、新緑が目に心地よい。道端のイワカガミはつぼみをふくらませ開花を待っている。やはり季節が遅れているように思う。 丈の低い木の上から高岳と臥龍山が顔を見せる。「あ、もう高岳が間近に見えてきた」と気を緩めると、ここからが意外と長く感じる。道も上り勾配となるので、次第に息が切れはじめた。 |
ブナ林の切れ間から見える高岳の山肌は、4月中旬の亀井谷を思わせる淡い色彩のつづれ織り。この美しさはどうしても写真ではうまく伝えられない。 長い上りの後平坦な場所に出ると、すぐに高岳山頂へ到着。 晴天に恵まれた連休初日、一組の家族連れが眺めを楽しんでいたが、この登りやすく眺望抜群の山にしては少し寂しい。 |
山頂標識付近より、北東方向の眺め。 |
西側・聖湖越しの絶景。春夏秋冬に撮り分けてみたい、すばらしい眺め。 |
下山路は、新ルートとして整備し直された旧登山道(ややこしい)を下る。 従来ルートとの分岐は、山頂からの下りでは特に何の表示もなかったが、下りてきて木橋を渡ると従来ルートの入口には「立入禁止」の標識(足下に小さくだが)が立てられていた。今後、従来ルートが整備されず荒れてきた場合、縦走からの下山時には注意が必要かも。 登山道を出て舗装路を歩き、車に帰ってきたらちょうど3時間だった。 |