大会名 第6回立山登山マラニック
開催日・天候 2003年9月6日(土)・曇のち雨
開催地 富山県富山市・大山町・立山町
部門 65kmのみ

※今回は荒天のため最後の登山コースが中止され、62kmとなった。
 画像は「臨時ゴール」の室堂バスターミナル付近。

参加者 原田、和崎
コース概要 富山市・浜黒崎キャンプ場スタート〜常願寺川河川敷〜岩峅(いわくら)寺雄山神社前(19km)〜芦峅(あしくら)寺〜立山駅前(36km)〜称名滝(45km)〜八郎坂(標高差約500mの山道)〜高原バス道路〜室堂バスターミナル(62km)〜(ここから登山道)〜一の越〜雄山山頂本社ゴール(65km)
スタート時間は04:00。途中関門は、称名滝レストハウス前(43km)10:30(スタート後06:30)、室堂ターミナル前(62km)14:00(スタート後10:00)。雄山山頂ゴールは16:00まで。制限時間12時間。
岩峅寺まではほぼ平坦路、その後は地形の関係で下っている場所もあるが、基本的にはず〜っと上りどおし。国土地理院の測定済み、偽りなしの標高差3003m(雄山山頂三角点は2991.6mだが、雄山本社は標高3003mにある)。
エイドは全部で6ヶ所。第1エイド(岩峅寺雄山神社)までは約19kmで、途中には自販機もコンビニも一切ないので、飲料水を持参した方がよい。その後、第3エイド(称名滝レストハウス前)までは自販機がたくさんあるが、そこから室堂までは自販機も水場も期待できない。標高差は1400m近くあり、水を持参しないと危険。室堂にはバスターミナル内に売店や自販機(下界より割高)、登山口前に水場があるが、コースからどのくらい外れるかは不明。
コース高低図 0〜62km室堂〜雄山山頂 (カシミールで作成。距離・勾配は正確ではなく、あくまで概略です。)
参加賞 バスタオル、バンダナなど。
ゴール後、雄山山頂本社で祝詞とお祓いを受けられる。今回は翌日登山時にゼッケン番号と名前を告げてお払いをしていただいたが、当日ゴールの場合どうなるか(完踏者のみかどうか)は不明。
レース後交流会の席上でラッキー賞抽選、高齢者賞、遠来賞(東・西)など。今回は原田さんが西の遠来賞となった。
コメント 5日の10:30に小郡を出発、16:00に富山着。天気はいいが、霞んでいるためアルプスの山々は見えませんでした。富山駅にはUMMR+伴走MLのメンバーの方が私と和崎さん、鈴木クニさん、大阪のグループを迎えに来ていただき、宿泊先まで車で送っていただきました。宿泊先でご一緒した8人の中には2名の視覚障害の方が居られ、我々と同じく明日立山山頂を目指しておられます。早速前夜祭で盛り上りましたが、場所を変えて宴会が続きそうなので、私と和崎さんは明日に備えて布団に潜り込みました。
翌朝は生暖かい風が吹き、何時雨が降ってもおかしくない空模様です。AM4:00、実行委員長の松原さんの松明を先頭にスタートしました。対岸まで悠に300mはあると思われる常願寺川の川土手を水溜りを避けながら19km先の最初のエードに約2時間で着きました。このエードを過ぎた辺りから緩やかな登りになり、食料補給を始めた和崎さんを少し先行して走りました。
36kmの立山駅エードで地元の甘い梨をめたろ〜さん顔負けの食欲で食べまくりました。ここから本格的な登りになり、ヒーヒー言いながら登っていると、ポツポツ降りだした雨はすぐに大粒の雨に変わり、和崎さんとゴミ袋を被って情けない格好の走りになりました。(この辺りから室堂までの登りはバスも泣きをいれる急坂です。)

翌朝、快晴の室堂にて。
43kmの称名エードでは長袖シャツに着替え、ゴミ袋からカッパに着替えて関門30分前に出発すると、雨のため何本もの滝が現れ圧巻です。本格的登山道の八郎坂では、視覚障害者の方とその方を支える伴走者の方がアタックされていてその闘志に圧倒されました。登山道に入ると"登りの和崎さん"の本領発揮でグングン登るので必死でついていきました。八郎坂をずいぶん登った時にボランティアの方が「弘法エードはすぐそこです」と教えてくれるのですが、何時までたっても現れません。「すぐそこから何m登らす気かーオリャー」と発作が出そうになったころ、エード出現。ここで強風と雨と霧のため室堂で打ち切りの連絡を受ける。(ここまででかなりくたびれたので、嬉しいような悲しいような気持ちです。)
観光道路に出てからは濃霧のため辺りが真っ白で、何にも見えません。早歩きの和崎さんに必死で食いついて時速4〜5kmぐらいが精一杯の歩きです。時々眠りながら蛇行を繰り返しながら、13:40二人で続けてゴール。急遽室堂がゴールになったので何処がゴールやらサッパリ分かりませんが、実行委員長が握手してくれたので、この辺がゴールのような感じでした。
寒いので早く着替えて雷鳥荘の温泉に飛び込みたいのですが、そこからまた雨の中を30分歩かされるとは夢にも思いませんでした。おかげで、せっかく着替えたのにまた濡れちゃいました。
雷鳥荘の完走パーティは出場者が会場のキャパをオーバーしているため、ギューギュー詰め状態でボランティアの方々は起立させられてチョット気の毒でした。
(原田)

雄山神社前にて。右後方にそびえるのが剱岳。
以前から参加してみたかった立山登山マラニックですが、今回原田さんも参加を希望され、2人で行けば心強いだろうということで、思い切ってエントリー。残念ながら悪天候のため山頂で感動のゴール!とはなりませんでしたが、レース翌日は清々しい青空が広がり、宿を早朝に出発して雄山に登頂。冷たく澄み切った空気と素晴らしい眺めに、あらためて「来て良かった」の感を強くしました。参加料と交通費で懐は冷え切ってしまいましたが、完踏の達成感はそれを補って余りあるものです。私が特に山好きのせいもあるのでしょうけど。
帰りの車中で、さっそく原田さんと来年のエントリーについて話し合いました。
「できれば1〜2日休みをもらって、剣岳にも登ってみたいですねぇ。」
これは、私ではなく原田さんの言葉です。どうやら北アルプスの美しさにすっかり魅せられてしまったようで、最近は書店で「山渓」や「岳人」を立ち読みしているそうです。
詳しい参加記はこちら
(和崎)
記録
選手名 部  門 タイム 順 位 備  考
原田 62km 9時間41分   悪天候により3km短縮
和崎 9時間42分  
利用温泉 雷鳥荘(らいちょう温泉)
その他 参加料は、レース後の雷鳥荘宿泊(朝・夕食)、交流会、翌日のバス移送を含めて25000円。
ちなみに、立山黒部アルペンルートを利用して電鉄富山駅〜室堂まで往復すると13060円。宿泊と食事代を加えたら、それほど大差ない金額となる。普通の観光旅行に飽き足らない健脚の人は、ぜひお試しを。原則として先着100名だが、参加希望者が年々増えているようで、今回は200人近いエントリーとなった。
本大会のゼッケンは第1回からのトータルナンバーとなっている。今回は565番〜762番。