山名/標高
やまなみハイウェイ・朝日台から望む九重連山
九重(くじゅう)山

 中(なか)岳/1791m
 天狗ヶ城(てんぐがじょう)/1780m
 久住(くじゅう)山/1787m
 三俣(みまた)山/1745m
登山日・天候 2003年8月2日(土)・晴
行程 長者原(07:20)〜雨ヶ池越(08:20)〜坊ガツル(08:55)〜法華院温泉(09:15)〜中岳(10:40)〜天狗ヶ城(11:00)〜久住山(11:30)〜久住分れ(12:15)〜北千里浜(12:40)〜すがもり越(12:55)〜三俣山本峰(13:40)〜すがもり越〜長者原(15:25)

朝4:00に小郡ICを出発。小倉東IC〜国道10号〜宇佐別府道路〜大分道・湯布院IC〜やまなみハイウェイを経由し、7時過ぎに長者原(ちょうじゃばる)の駐車場に到着。
今回が初めての九重登山となる2人を引き連れての自分もこのコースは初めてだったが、道は整備され標識も多く、あまり迷うことなく雨ヶ池越のルートに取りつくことができた。

多くの花が咲く(でも名前が分からない・・・)湿原を抜け、自然林に囲まれた上り道に入る。野鳥の声がにぎやか。
目の前が開け、広い湿地帯に出る。ここが「雨ヶ池」で、その名のとおり雨が降ると水が溜まり、池になるという。この日は水の涸れた田んぼ状態だった。
右手には三俣山(北峰)が壁のようにそそり立つ。
道はこの先で再び下りになり、やがて「坊がつる讃歌」で有名な、広々とした湿原の盆地に出る。

坊ガツル西側の眺め。この「坊ガツル」という名は、僧や宿坊があり、水の流れる場所(=ツル)の意味。

南から東にかけての眺め。三俣山の山裾の向こうからは、硫黄山の噴煙が立ち上っている。
(左)所々に「通話可能場所」の立て札。まさかと思っていたら実際にかかってきた。

(右)かつて「九重山法華院白水寺」があった場所に建つ九州最高所の温泉旅館、法華院温泉山荘。予約すれば日帰り入浴も可能らしい。ちなみにこの辺りまでは「大船林道」として車でも入って来られるようである(たぶん許可車両だけだと思うが)。

法華院温泉を過ぎると、すぐに中岳山頂へ続く急登がはじまる。道は細く、途中は一部崩壊して迂回路がつけられている。途中の岩場には目印の黄色いペンキが付けられ、最初はそれを手がかりに上っていったのだが・・・
途中から目印が消え、道もあやしくなった。「とにかく上に行けば稜線に出られる」と強引にヤブを漕ぎ、辿り着いた先はちょうど中岳山頂。カンが良かったというべきかどうか分からないが、ひとまずホッとした。

中岳山頂より、南西から北東にかけて180度のパノラマ。
九重のスケールの大きさ、景観の多彩さにあらためて感心する。
中岳山頂からは、すぐ隣の天狗ヶ城へ向かう。途中、久住山から御池の側を通り中岳の方に歩いてくる中学生の一団と、天狗ヶ城手前の鞍部ですれ違った。彼らとはこの後、三俣山の下りで再会することになる。

(右)天狗ヶ城より望む御池と久住山


天狗ヶ城から久住山頂へ。この日を含め久住山には3度登っているが、天気と眺望に恵まれたのはこの日が初めて。
遠望があまりきかなかった(阿蘇の稜線もはっきりしない)のが残念だったが、とりあえず今までの借りは返してもらった気分。
久住山からは北千里浜を下り、すがもり越に向かう。
久住分れを下ると、今までの緑の風景から一転して、阿蘇中岳を思い出させる荒涼とした死の世界。
左にそびえる硫黄山からは、見るからに「体に良くなさそうな」噴気がシュウシュウと立ち上っている。風向き次第ではここも危険地帯になるかも。
すぐ足下をどこから流れてくるのか、細い川が流れている。ひょっとしたら素晴らしい効能のある硫黄泉かも知れないと思いつつも、手を浸してみる気にはなれなかった。
(左)以前、すがもり越には営業小屋が1軒建っていたのだが、1995年の硫黄山噴火に伴う入山規制を機に廃業してしまった。いまは避難小屋が建てられているだけである。
すがもり越から三俣山に上る道は、のどかな「山」型の山容とは裏腹にかなりの急斜面。やっと上りきったと思ったら、そこは標高1678mの西峰。最高峰の北峰までは、もうひと上り。

(左)北峰山頂から北西方向の眺め。ガスがかかり、坊ガツル方面は見えなくなっていた。
北峰からはすがもり越まで引き返し、砂防工事中の硫黄山道路を通って長者原に下山。
ヘルスセンター前の足湯、筋湯温泉のうたせ湯に入浴後、筌ノ口温泉・新清館で1泊した。