山名/標高 十種ヶ峰(とくさがみね)/989m
登山日・天候 2004年5月15日(土)・曇のち雨
行程 福谷堤(08:55)〜名賀越(09:35)〜林道終点(10:30)〜山頂(11:02)〜神角登山口(12:30)
十種ヶ峰の南麓から流れ出る阿武川源流のひとつ、福谷川の水源は、堰堤によってせき止められた溜池(福谷堤)である。阿東町徳佐から林道を経由して福谷堤へ、さらに県境まで足を伸ばし、津和野町名賀(なよし)から延びる林道を利用して山頂に向かう登山ルートは通称「福谷池コース」と呼ばれている。
北側のスキー場から登る正面コースはもちろん、南西の神角コースと比べても道は判りにくく、荒れたところもあり一般向けではないが、ササに覆われた急坂のヤセ尾根から望む山頂や、背後に広がる西中国山地の眺めは格別で(山頂からの眺望とはひと味違う?)十種ヶ峰の一般的な登山ルートに飽きた人にはおすすめのコースである。上り所要時間は約2時間。
今回は車2台を利用して福谷堤〜山頂〜神角の縦走ルートとした。福谷堤と神角登山口の間は約10km離れており、歩いての周回コースとするのはかなり厳しい。下山口にあらかじめ自動車または自転車(林道を走るのでMTBが良い)を回送しておくのが望ましい。
福谷堤までの林道は未舗装だが凸凹は少なく道幅も充分あり、普通車でも走行可能。

国道9号線から315号線を須佐町(十種ヶ峰・船方牧場)方面に曲がり、跨線橋を渡って最初の信号がある交差点を右折、橋を渡ってすぐ左折し、未舗装路をほぼ道なりに北へ進んで行くと、やがて溜池のほとりに出る。
池の向こうに十種ヶ峰が浮かぶ。
まずは堰堤の上を渡り、池のほとりの細い踏み跡を辿って歩く。
池のほとりを過ぎ、薄暗い杉林の中に入る。道のすぐ側を小川(福谷川源流?)が流れており、雨の影響か道もぬかるんでいて、今にもマムシの出そうな場所。
進むにつれて道は広い林道に変わる。道なりに歩いていっても問題ないが、途中の杉林の中を直登し、ショートカット。
福谷堤から40分ほどで名賀越の作業小屋にたどり着いた。
島根・山口県境の名賀越。道の傍らに立つ作業小屋の扉には簡単な方位図が書かれており、それに従って林道を山頂方面に向かう。道の周囲は植林帯と雑木林が混在している。
林道は少し広い空き地に出て行き止まりとなるが、左手の斜面に文字の消えた表示板のようなものが落ちており、踏み跡がさらに上に向かって続いている。道はところどころでササに隠れており、勾配もきついので足元に注意。
上るにつれて風が強くなり、周囲の木々が唸りはじめた。天気予報では午後から雨とのこと。独立峰の上にはひと足先に嵐がやって来ているようだ。

ササ尾根から後ろを振り返る。画像では判別不能だが、青野山から日暮ヶ岳の辺りまで一望できる。
樹林帯を抜け、草と潅木のヤセ尾根に出ると、強い風が全身に吹き付け、まっすぐ歩くのにも気を使う。振り向いて背後の山々を撮影するのも困難だった。
(右)は途中で見つけたブナ?の若木。
急斜面を上りきり、出てきたところは熊野権現からのいつもの登山道のすぐそば(一段下の左画像参照)。こんなところに、こんな道が続いていたとは。
今回のメンバー・・・斉藤夫妻、田中(善)、小川、加藤、秋富、和崎の7名。斉藤さんや田中(善)さんと十種ヶ峰に登るのはこれで4度目。「十種ヶ峰登山マラソンコース」も入れて、これですべてのコースを歩いたのでは?
やはり山頂は風が強いので、すぐにいつもの道を下り、山頂直下の草原で昼食にした。
昼食の途中からぽつぽつと雨が降り出したので、食事を早めに切り上げて神角ルートを下山。あらかじめ回送していた車で福谷堤まで戻った頃には、雨足がかなり強まっていた。