3連休を利用した登山旅行の1日目は「べっぷ鶴見岳一気縦走大会」。 鶴見岳ロープウェイの駐車場(登山者用の駐車場は、舗装路奥の草斜面)を出発し、まずは一気登山道を伝い堀田温泉まで下る。 |
大分道跨線橋手前から車道に出て、別府IC先の「扇山橋」を渡ってすぐ左の林道に入る。 この林道は進むにつれて道が草に覆われ、いきなり先行き不安となるが、すぐに広い林道と合流する。どうやら本来のルートはこの広い道の方らしい。車が頻繁に行き来し、登山口前の広場にも数台駐車している。これらは登山者ではなく、登山道から少し離れた山林の中にあるオフロードコースの利用者らしい。 |
エンジン音が響く森を抜けると、空に向かって広がる草斜面に出る。ここからが扇山登山道のハイライト。急登がいつ果てるともなく続く。 (右)草地の中に点在する黒っぽい板は、自衛隊の射撃訓練の的だろうか。登山道脇の標柱には「陸軍所轄」の文字が残る。 | |
単調できつい斜面を上りきり大平山山頂に到着。標高は810mだが、三角点は少し下の792m地点にある。 山頂には「わくど岩」という大岩があるとのことだったが、直登に疲れ、残り時間も気になっていたので確認を忘れてしまった("わくど"とはヒキガエルのこと)。 |
昼食後、石楠花尾根に突入。扇山の直登だけで「疲れた〜」と言っている場合ではなく、ここからが本当にキツイ山行の始まりとなった。 その名のとおり初夏にはシャクナゲの花が咲き乱れるのかどうか知らないが、標高810mから1275mの内山まで単純に上っていくものと予想していたこの美しい名前の尾根は、実際は途中で大きくアップダウンし、その後内山へ一気に上るというノコギリ尾根で、市房山の縦走路を思い出させるが、あちらの方がたぶんもっと歩きやすかった気がする。。。 | |
810mまで高度を稼いだぶん、昨年の明礬・鍋山からの内山登山ルートよりは楽だと思っていたのが大誤算で、内山は山頂直下から別府市側(東側)に向けて断崖のように切れ落ちており、むしろこちらの方が上りがきつくまるで屏風をはい上っているような感覚。1時間30分ほどの悪戦苦闘でようやく主尾根の縦走路に合流した。 |
山頂付近は道が草やススキに埋もれ、昨年に比べ不明瞭。山頂に出ると雲が多く、眺めも不明瞭だった。(右)はたぶん由布岳。 少し休んで鶴見岳への縦走を開始。 内山からは、鶴見岳方面から縦走してくる人とすれ違うことが多くなった(石楠花尾根では1人も出会わず)。どこへ下りて行くのだろう。 高い山から低い山へ縦走していくのが楽なのは当然だが、この縦走路では特にそれが顕著で、この先の道も・・・・・ |
鶴見岳への縦走路は、石楠花尾根で疲れ切った足に追い打ちをかけるような急激な下りから始まる。 ガスが出て下の様子が見えないため、下へ下へと落ちてゆくような急坂にもしや道を間違えたかと心配になったが、20分ほどで下り立った平坦地に「船底」の表示板を見てひと安心。ここが内山と鞍ヶ戸の鞍部で、ここからまた急登が待ちかまえている・・・・・。 もうヤケクソ気味で先へ進む。 |
縦走路上の1344mピークは「鞍ヶ戸」または「鞍ヶ戸岳」と呼ばれ、鶴見岳側に突き出たもうひとつのピークはこの山の「第2峰」と表示されている。いずれも地図上では無名峰となっていることが多い。 この辺りの縦走路は展望がよく、晴れれば絶好のパノラマコースだが、この日は雲が多く、時折近くの山が眺められる程度だった。 |
鞍ヶ戸(第1峰)付近からの眺め。左が由布岳、右が内山。 |
(左)馬の背を過ぎると、稜線の上に鶴見岳山頂のTVアンテナが。あともう少し!
鶴見岳山頂に到着。軽装の観光客が行き来する中、疲れ切った顔の縦走パーティーはいかにも浮いた存在だったが、隙を見て三脚を立てて記念撮影。周囲にはまたガスがかかり眺めはなかった。 |
山頂からは、一気登山道に入り駐車場に下る。高低差約800mの急坂を下りで使うのは実はこれがはじめて。疲れ切った足は思うように上がらず、木の根や石にけつまずくことしばしば。おまけに火男火売神社の石段は苔生してつるつるとよく滑り、「登山大会」の上り以上に時間がかかってしまった。 下山後は筌ノ口温泉に入浴後、翌日の登山開始地となる男池駐車場へ移動し、テントを張った。 |