山名/標高 霧島(きりしま)山
 白鳥(しらとり)山/1363m
登山日・天候 2006年7月15日(土)・晴
行程 えびの高原駐車場(07:05)〜白鳥山山頂(07:35)〜六観音御池・豊受神社(08:00)〜不動池バス停(08:25)〜えびの高原駐車場(08:40)
霧島山は俗に「二十三座四十八池」とも呼ばれ、国内最大級の大浪池をはじめとしてたくさんの火口湖や池が点在している。このうちえびの高原には白紫(びゃくし)池、六観音御池、不動池の3つの池があり、ビジターセンターを起点/終点として約5kmの周回路が整備されている。
白鳥山は白紫池の背後にそびえ、周回路から20〜30分程度の寄り道で山頂に立つことができる。白紫池、六観音御池を眼下に、韓国岳、甑(こしき)岳の眺めがよい。六観音御池には、死後白鳥となった日本武尊(ヤマトタケルノミコト)がこの山に住んでいたという伝説が残っている。

白鳥山(左)と甑岳(右) 韓国岳中腹からの眺め。(2005.08)

池めぐり周回コースの所要時間は、えびの高原の案内板によると白鳥山を加えても2時間程度とのこと。あとに控えた五岳縦走のウォーミングアップを兼ねて、朝日がまぶしい駐車場から遊歩道に入った。
道が良く整備されているうえ、高低差が少ないこともあって上りも緩やか。何の苦もなく途中の分岐を白鳥山へ。稜線に出て視界が開ると、そこは通称「二湖パノラマ展望台」と呼ばれる好展望地。

二湖パノラマ展望台から、甑岳(左)、韓国岳(右)の眺め。甑岳の下は六観音御池。
白鳥山の下に小さく佇む白紫池。この池の水はえびの高原の水源となっている。また、昔は天然のスケートリンクとしても利用していたという。
アンテナ(何のアンテナだろう?)の立つ白鳥山山頂までの道は、分岐までの遊歩道に比べるといくぶん登山道らしくなってくるが、険しいというほどではなく、楽に山頂へたどり着ける。
(左)目立たない三等三角点

山頂からは南東に白紫池と韓国岳、南に目を向けると雲の上に高隈山地(左)と桜島(右)が顔をのぞかせていた。

白紫池の周囲をぐるりと回り、再び遊歩道と合流して六観音御池に下る。霧島四十八池のなかで最も美しいといわれる池のほとりには、名前の由来となった六観音堂(豊受神社)が祀られ、その前には水面越しに韓国岳を望む展望デッキが設けられている。
六観音堂は、ここで性空上人(910〜1007)がヤマトタケルノミコトの神霊に会ったのち、堂を建て六体の手彫りの観音像を安置したのがはじまりとされる。
アカマツの群生林を抜け、甑岳登山道との分岐を過ぎ、正面に韓国岳が大きく迫ってくると車道との合流が近い。
不動池バス停から15分ほどで駐車場に戻った。次はいよいよ本日のメインイベント
(左)不動池のほとり(車道からの出入口)に並ぶ石仏。中央にはもちろん不動尊が。

(右)不動池は水の酸性度が強く微生物が少ないため透明度が高く、水深が9mと適度に深いことから、光の屈折で湖面が常にコバルトブルーに輝いている。