山名/標高 船通(せんつう)山/1142m
登山日・天候 2009年5月3日(日)・曇
行程 鳥上滝コース入口〜鳥上滝〜山頂〜(折り返し)〜鳥上滝コース入口

船通山が最もにぎわうのは、山頂のカタクリ群落が開花するGWの前後だといわれている。今回、その季節に初めて訪れてみたが、前評判どおりの人出で、斐乃上温泉も鳥上滝コースの駐車場もほぼ満車だった。
登山道に入ってからも、前後を続々と人が行き来する。比較的登りやすいからか、登山者のグループよりもむしろ家族連れが目立つ。
登山道はよく整備されているが、沢を横切る地点が何ヶ所かあり、滑りやすいので注意。
鳥上滝を過ぎると少し急登になるが、難所というほどでもない。この時期は新緑が美しく、地面に目をやるとカタクリ以外にもエンレイソウやショウジョウバカマなどが見られる。
急いで上り下りするには惜しい山である。
「山頂まで400m」の標柱を過ぎると傾斜が緩やかになり、登山道の両サイドにカタクリ群落が出現する。足を踏み入れないように道の縁にロープが渡されているが、花の数があまりに多いので足を入れ場もない状態である。寂地・冠山でもこれほど密生しているのを見た記憶がない。
天気は曇だったが、前日まで好天だったからか花弁はよく開いていた。
山頂に着くとさらにびっくり。人の多さにもだが、山頂広場の周囲をびっしり取り囲むカタクリの花また花!
樹林帯のカタクリに比べ日当たりがよく生育が早いからか、しおれかけている花が多かったが、薄紫に彩られた山頂は文字どおりの「お花畑」で、人気の高さも当然と思われた。
展望も素晴らしい。この日は曇り空で大山は霞んでよく見えなかったが、見晴らしの良い日は大山から島根半島の端から端までが一望できそうである。中国山地に目を向けると、正面に比婆山が大きくそびえ、その左右に道後山や大万木山。彼方には一目でそれと分かる三瓶山がぽっかり浮かんでいる。こちらも圧巻の大パノラマ。

広く、明るく、花が咲き、展望抜群の山頂(比婆山方面の眺め)。
登山者は多く賑やかだが、その騒がしさが山頂の雰囲気に合っていた。

比婆山方面の眺め(拡大)
紅葉期の山頂からの眺めも素晴らしいと聞く。秋晴れの日に是非また訪れてみたい。