山名/標高 湧蓋(わいた)山/1500m
登山日・天候 2009年10月10日(土)・晴
行程 林道駐車場(09:30)〜林道終点登山口(10:05)〜山頂(10:40-11:00)〜(折り返し)〜林道駐車場(12:00)

湧蓋山への登山道は,九重町の「ひぜん湯」コース,「一目山」コースのほか,熊本県小国町の「はげの湯」からも登山ルートが開かれており,山頂までの最短コースとして知られている。
九重町と小国町を結ぶ国道387号線からはげの湯に入り,噴気が立ち上る旅館街を過ぎて「湧出山林道」に入る。林道は中腹の登山口まで延びており,ここまで車で乗り入れれば「山頂まで約1時間(案内板表示)」の最短ルートとなるが,今回は林道に入ってすぐの広い駐車スペースから登山を開始した。
駐車場のすぐ上で道は3つに分かれている。鉄柵で閉ざされた中央右寄りの道が登山道である。乗り越えて中に入ると,放牧作業のための舗装路がしばらく続き,数軒の小屋(別荘?)を過ぎた先でススキの生い茂る地道となる。足下はススキで隠れ気味だが,踏み跡はしっかりしており,正面に見える湧蓋山を目指してまっすぐ上っていく。

振り返ると,高原の牧歌的な風景を取り囲むように,釈迦岳や英彦山,馬見山など,福岡県の高峰が稜線を連ねている。
高度を上げるとさらにその向こうに,三郡山や背振山,雲仙岳まで見えるようになった。
登山道は見晴らしの良い草原を出て樹林帯を抜け,すぐに林道と合流し最奥の登山口に達する。
ここからの道はほぼ直登の急坂で,途中までは樹林に囲まれ展望はきかない。クヌギの木が多く,道の上にドングリがたくさん落ちていた。樹林帯は上に行くほど滑りやすくなっているので注意。

樹林帯を抜けると山頂は近い。足下に秋の彩り。右手の方角には,日差しを浴びて横たわる阿蘇五岳。
広い草原状の山頂からは,期待どおりの絶景が広がっていた。正面(東)にくじゅう連山が大きく迫り,南には阿蘇五岳や祖母・傾の稜線。阿蘇の背後に折り重なっている稜線の中に九州脊梁山地(中央山地)もあるのだろう。
北から西にかけては茂みに隠れているが,少し場所を移すと由布岳も見える。
くじゅうの紅葉は,遠目にはほとんど目立たない。今年は少し早いとも聞いているが,見頃はやはり10月下旬くらいか。全山が色づいたときに,ここから眺めることができたらさぞや素晴らしかろう。

いつまでも見飽きない阿蘇・くじゅうのパノラマに後ろ髪を引かれつつ来た道を引き返した。
下山後は小国町の奴留湯(ぬるゆ)温泉に入浴。