山名/標高 由布(ゆふ)岳/1584m
登山日・天候 2011年6月9日(木)・晴のち曇
行程 正面登山口駐車場(06:35)〜大戸越(07:00)〜マタエ(07:50)〜西峰(08:10)〜(お鉢巡り)〜東峰(09:00)〜マタエ(09:15)〜正面登山口駐車場(10:15)


今回は山頂の「お鉢巡り」がメインなので,スリリングな東登山道は避けて,安全な正面登山道を往復することにした。
平日の6時台だが,駐車場には早くも4〜5台の車が停まっていた。身支度を済ませ,先行者の後を追う。
正面登山道を上りで歩くのは,約10年ぶり。何度もジグザグを繰り返しながら樹林帯を抜け,眼下に大パノラマが広がりはじめると「単調で退屈な登山道」という悪い印象もどこかに吹き飛び,高度を上げる毎に変化してゆく雄大な眺めに魅了された。登山口からマタエまで,約1時間10分。
マタエからは,まず西峰に上り,「お鉢巡り」コースに沿って東峰に向かうルートをとった。怖い鎖場の岩渡りを先に済ませておきたいという気持ちもあったが,東峰から西峰に向かうルートの取り付き場所が未確認のままという事情もある。
何度通っても緊張させられる鎖場を抜け,約半年ぶりに訪れた西峰山頂。前回と違いガスが上ってくる様子はなく,360度の大展望をゆっくり楽しむことができた。

南のくじゅう連山や祖母・傾の稜線に比べ北側は霞んでおり,英彦山や犬ヶ岳もはっきりしない。この時間,由布岳山頂は晴れていたが,北九州や山口県は曇り空だったようである。その由布岳も昼前にはガスに隠れてしまった。

「ゴジラの背びれ」遠景(マタエから)と近景。
西峰山頂から,標識に従いお鉢巡りコースに入る。ここからは当然,マタエからの上りにひけを取らない恐怖のルートが待っていると覚悟していたが,予想に反して普通の下りが続くばかり。あっけなく東峰との鞍部に到着してしまった。
ここまでは拍子抜けだったが,鞍部から東峰への上りはあまり易しくはなかった。ゴジラの背びれのような岩を乗り越えると,そのまま東峰に取り付き岩尾根の直登。ロープや鎖,人工の足場はなく,手足をどこにかけてバランスを取るかが難しい場所がいくつかある。高い場所に無理やり足をかけようとして,足がつりかけてしまった。
実際はかなり切り立った場所だが,周囲を覆う木々が高度感を和らげ,あまり恐怖を感じることはない。ゆっくり進めば特に問題はないが,足場が狭いのですれ違いにはかなり気を遣う。ここも早朝に通過した方が安全である。
歩き慣れた東登山道との合流点までくるとようやくひと安心。あとは東峰山頂(ちょうど貸切!)で再び360度の展望を楽しみ,登山者が続々と上ってくる正面登山道を急ぎ足で下った。所要時間約3時間40分のうち,お鉢巡りは1時間程度だった。
平日にも関わらず下山時の駐車場は満車!だった。相変わらずの人気に驚かされるが,そういえばミヤマキリシマの季節でもあった…花は少なかったけど。