県道38号線を俵山温泉から油谷方面へ進み,俵山病院を過ぎるとすぐに小さな四差路が現れる。左手の細い林道の入口に「花瀬峠4.1km 山頂まで6.6km」の看板が立ち,ここが「花瀬ルート」の出発点となる。 林道を数十m進むと,左手に1983年に設置されたという聖母マリア像が静かに立っている。軽く挨拶の後,林道を奥へと進む。 |
林道は車1台分の幅しかなく,奥の方は未舗装の砂利道となる。路面は整備され普通車でも走行可能だが,離合や駐車のできる場所は限られている。むやみに入らない方が無難だろう。 じわじわと坂を上り続け,ときどき見晴らしの良い場所にさしかかると,意外に高度を稼いできたことに驚く。が,山頂はまだまだ遠く,高い。 稜線が近づいてくると道が二手に分かれる。何も標識がないが,コースどおりTV中継所を目指すなら左へ。右へ進んでも尾根に出られるようだが,途中でアンテナ施設の工事が行われており,状況によっては通れないかもしれない。 |
林道終点のTV中継所前から,標識に従い鋭角に折れ曲がって登山道に入る。花瀬峠までの道はアンテナ設備の巡回などで定期的に人が歩いているからだろうか,よく踏まれた感じで最近切り開かれた形跡はなかった。 「村有林 大正八年」の標柱が残る花瀬峠は,木々が生い茂り周囲の展望は望めない。ここが主尾根との交差点になり,一位ヶ岳山頂への道(あと2.5km)は峠の標識から右に鋭角に曲り樹林帯の中に続いていく。 標識があるので間違うおそれはないが,万一まっすぐ進んで峠を下った場合は,一ノ俣温泉に出られる(はず)。 |
尾根歩きにしては途中の展望がほとんどないのが残念だが,一位ヶ岳第二のルートとして利用者が増え,しっかりした踏み跡がついてくれることを期待したい。 |
北から東にかけては,長門の山々や鳳翩山の向こうに雪をかぶった十種ヶ峰や高山を望み,千畳敷越しの海の彼方には見島も視認できた。 |
この雲海と,まぶしい日差しのためにはっきり確認できなかったが,条件が良ければ周防灘やその先の九州も見えそうな感じである。 |
以前は,地元小学生が立てた絵入りの看板が多く立っていたが,現在は中高年向けのメッセージが,道標を兼ねて?道のあちこちに設置されている。 |