山名/標高 十方(じっぽう)山/1319m

恐羅漢山からの眺め。(2002.05)
広島県廿日市市(旧・吉和村)と戸河内町にまたがる高峰。山頂はササに覆われた広くなだらかな隆起準平原で、「十方(東・西・南・北・東北・東南・西北・西南・上・下)」の名のとおり天気が良ければ360度にわたる西中国山地のパノラマが展開するが、悪天候時には目印となるものがなく、方角を誤って道に迷いやすい。積雪期の登山は特に注意が必要。過去にも数件の遭難事故が発生しており、南尾根沿いに慰霊碑がいくつか建てられている。
登山道は大きく分けて3つ。ひとつは内黒峠から北尾根伝いに縦走するルートで、標高差は少ないが距離が長い。もうひとつは十方山林道の水越峠から沢沿いに西尾根を上るルートで、峠まで車を利用すれば最短ルートだが、途中で沢や水路を渡ることになるため、雨天や増水時の利用は要注意。立岩貯水池から南尾根伝いに上るル−トは、登山路自体は標高差が大きく距離も長めだが、吉和ICから20分ほどで到着できるアクセスの良さに加え、豪快な瀬戸滝や快適な森林浴が楽しめる樹林帯など、見どころの多い人気ルートである。

山 行 記 録
2001.10.13 内黒峠から十方山へ縦走、水越峠に下山。
2002.06.08 立岩貯水池から十方山へ。
2009.04.11 立岩貯水池〜十方山〜瀬戸の滝。


冠山山頂からの眺め。後方の山は、左:臥龍山、右:阿佐山。(2004.06)