山名/標高 皿倉山(さらくらやま)/622m
権現山(ごんげんやま)/617m
帆柱山(ほばしらやま)/488m
花尾山(はなおやま)/351m
皿倉山は北九州国定公園に属し,帆柱山,花尾山などとともに「帆柱連山」と呼ばれる。
山名は,神功皇后(伝170-269)がこの山に登ったとき,下山の時に日が暮れ,夕闇が深まっていたため「更に暮れたり」と言ったことから更暮山または更暗山,それが更倉山に転じて現在の表記になったと伝えられている。山中には樹齢数百年を数える杉の巨木群があり、神功皇后がこの山の杉を伐って軍船の帆柱にした(これが帆柱山の名の由来)との伝説にちなみ「皇后杉(こうごすぎ)」と呼ばれている。周辺には他にも,神功皇后に因んだ地名や伝説が多く残されている。
市街地に近く展望が良いことから山頂部は公園化が進み,北麓の八幡東区からケーブルカーとスロープカーを利用すれば,ほとんど自力で登ることなく山頂に立つことができる。2007年末に展望施設が整備され,視野角200度に広がる「100億ドルの夜景」は,新日本三大夜景の一つに選定されている。パラグライダーの基地としても人気が高い。なお,山頂には車道も延びているが,作業車専用であり一般車は通行禁止とされている(ただし日中は開放され通行可能)。
観光やレジャーの山というイメージが強い皿倉山だが,登山ルートもよく整備され利用者も多い。帆柱ケーブル駅そばを起点とする登山道がよく知られているほか,各所から登山道が延びており,権現山,帆柱山,花尾山との連絡路も整備されているため,様々なコース取りが可能である。また,南に続く福智山地の稜線を伝い,尺岳,福智山,牛斬山,香春岳などへの縦走も可能。最長で30km近くに達し累積標高差も2000mを超える,歩き応えのある縦走路となっている。

山 行 記 録
2007.04.21 採銅所駅から牛斬山〜福智山〜尺岳〜皿倉山を縦走し,八幡に下る。
2008.04.26 八幡駅から権現山〜福智山〜牛斬山を縦走し,採銅所に下る。
2013.02.24 八幡駅から花尾山〜帆柱山〜権現山〜皿倉山を巡り河内貯水池に下る。


下関の竜王山から遠望。右に帆柱連山,左後方に福智山。(2004.10)